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はじめに
久しぶりにGISに触れることにした。恐れていたのであるが,まあ,諦めた。以下,時系列で書き殴ってゆく。
1. 位置ベクトルの準備 2025年11月10日
ひょんなことから,「丹の海」にのめり込むことに。桑田郡式内社などの分布と地形の関係を知る必要性が出て来た。ここでは,式内社の地球座標系上の位置情報をGoogle Earth Proで求めて,その平面直角座標系6の座標値を求めた。その過程はいわば次のMicrosoft Excel表示のスクリーンショットに示している。

自ら作成した十数年前の授業コンテンツ座標系と変換を参照して,国土地理院のリンクが切れていないことに驚き,感激した。ここに掲載しているMicrosoft Excelファイルを使ってみたが,当時の作成意図を忘れていた。敢えて問題を残して,授業で学生が修正するようにしていたものであった。
Google Earth Proで位置情報をどのような形で表示させる必要があったのかも忘れて,経緯度情報(緯度ならdd,mm, ss.sssss)をコピペした上でこのMicrosoft Excelファイルを使おうとしたが使えない。度表現をすべきであった。緯度であれば,dd.dddddというような形である。この形はそのまま算術計算ができるので最も優れた形であった。Google Earth Proで20点についてやり直した。その入力列がB,C列である。国土地理院の座標変換サイト 平面直角座標系への換算はかつて,経度そして緯度を入力する形であったので,そのようにMicrosoft Excelで入力欄を作成したのであるが,現在,緯度そして経度の順になっている。データ入力の途中から気づいたので,姑息に触っている。
一括処理をする。この国土地理院サイトの「入力ファイルの例」の中身を次に。
平面直角座標への変換入出力ファイル形式
「一括計算」処理で使用する入力ファイルや出力ファイルの形式を説明します。
入力ファイル
一度に複数の座標値を一括して計算する「一括計算」の際、読み込むファイルの形式は以下に従って下さい。 (入力ファイル例のダウンロード→bl2xy.in)
入力ファイル名形式
・入力ファイルは、テキストファイル(形式)です。
上記の「入力ファイル例のダウンロード」からダウンロードし、テキストエディタ(Windowsの場合メモ帳など)で数値を変更の上ご利用下さい。
・入力ファイル名に使えるのは半角数字、半角小文字アルファベット、半角大文字アルファベット、半角アンダースコア、半角ドットです。日本語は使用しないで下さい。
・文字コードは、Shift JIS又はUTF-8として下さい。UTF-8の場合は、BOMなしで入力ファイルを保存して下さい。
・入力ファイルの拡張子は「.in」に限定します。 (例) filename.in
入力ファイル
・1行に、緯度、経度の順番で入力して下さい。
・緯度と経度の間の区切りは、半角空白とします。
(2つ以上の連続した半角空白も、1つの半角空白として処理されます。)
・区切り文字として、全角空白やタブやカンマは使用しないで下さい。
・緯度、経度の形式は、度分秒を区切らずに記述して下さい。
・分および秒の整数部分は2桁とします。10の位がゼロのときは空白とせず0とします。
・ヘッダーの行頭は”#”(半角)とします。
・緯度、経度の数字は半角数字を使用して下さい。[例] # 緯度(dms) 経度(dms) 370856.12340 1395201.98760
[緯度、経度の良い例 37度8分56.1234秒の場合] 370856.12340 +370856.12340
[緯度、経度の悪い例 37度8分56.1234秒の場合] 370856 ← 秒に小数点がない 37 08 56.12340 ← 度・分・秒の区切りが半角空白となっている 37:08:56.12340 ← 度・分・秒の区切りがコロンとなっている 37-08-56.12340 ← 度・分・秒の区切りがハイフンとなっている 37.085612340 ← 度と分の間に小数点が入っている 37 856.12340 ← 分が1桁になっている 37856.12340 ← 数字が全角となっている
出力ファイル
一度に複数の座標値を一括して計算する「一括計算」の際、作成される出力ファイルの形式は以下の例のとおりです。
出力ファイル形式
・出力ファイル名は、標準では入力ファイル名と同様です。
・ダウンロードダイアログで、任意のファイル名を付けることができます。
・出力ファイルのデフォルトの拡張子は「.out」になります。
・計算結果が範囲外の場合は、「-9999.」が出力されます。[例] filename.out
出力ファイル(例) 数字は実際の計算結果とは異なります
# このファイルは緯度経度から平面直角座標への換算結果(一括処理)です。 # 選択された測地系は「世界測地系」、平面直角座標系の系番号は「15」です。 # 出力項目は以下の通りです。 # 緯度(dms) 経度(dms) X座標(m) Y座標(m) 真北方向角(dms) 縮尺係数 コメント #---------------------------------------------------------------------------- 370856.12340 1395201.98761 127483.442 3010.007 -113.67 0.99990011 415200.00000 1431545.00000 -9999. -9999. -9999. 1.00817437
まあ,これで全部わかるのであるが,L列,M列での,国土地理院独特の位置情報形式に,経緯度を変換するには,concatenate関数を使うのが適当だろう。
たとえば,135度32分5.90280秒の位置情報を、国土地理院の座標系変換ツールでは,1353205.90280という形で入力することがある。分と秒の整数部は二桁でなければならず,
Microsoft Excelのconcatenate関数を利用する場合,=concatenate(G9,H9,”0″,I9)と手作業で入力する必要がある。一括変換をしたいので,自動で「分と秒の整数部の二桁」を確保したい。その式が次のものである。
=CONCATENATE(G9, TEXT(H9, “00”), TEXT(I9, “00.#####”))
図1には散布図を二つ示している。左の散布図は,Google Earth Proでのぼくの読みが問題ないかを示している。GEProの表示との間に違和感を感じなかったので,データ取得に問題はないということだ。
図1の右手の散布図は平面直角座標系への変換後のもので,これも左の散布図とよく対応できている。変換過程も問題ないということだ。
GIS世界を構築するには,一つ一つ積み上げる必要があって,この程度ではあるが,確認をしていかないと,後に痛い目に会う。
ご参考になると思うので作業したエクセルファイル を次のように,アップロードした。
2. 国土地理院から実体視用カラー空中写真をダンロード 2025年11月12日
昨日,篠町山本の桑田神社をターゲットに,周辺地形などを観察した。トロッコ列車亀岡駅のそばの無料パーキングスペースをみつけて駐車した。何とも言いにくい観光地であったが,自然環境の観察には極めて有効な場所であった。もう寒かったが保津川下りの乗船客に手を振った。ひさしぶりの体験であった。
先延ばしにしていた空中写真判読をしないとどうしようもないことを実感した。桑田神社の後背はかなりの地滑りしているように見える。錯覚か? 図3は桑田神社境内を遠望したところである。ケヤキだったかの紅葉後背に照葉樹林の幹群が見える。図4はG.E.Proでみたところだが,2025/4/12という撮影年月日がある。今年の春である。かなりの範囲で風化した泥岩の裸岩がみえる。本殿などが立地する平坦面高度はほぼ105mである。図に見えるレールは山陰本線で,トンネルに吸い込まれている。よく見るとこの左手の保津川左岸に接したレールはかつての山陰本線でいまは,トロッコ列車が嵐山から走る。



さて,亀岡盆地の水系が収束する保津川峡谷のはじまりは図4左手に見える。いくつかの課題を解決すべく,空中写真をダウンロードした。空中写真の無料ダウンロードは,ワンストップ,という表示があれば良い。400 dpiでできるので,今回の目的には十分である。一つ一つの写真について,全画像が提供されるものにこだわってきたが,マック画面上で実体視をするには縦二分割の方が便利ではないかと考えた。空中写真測量する訳でもないし。


CKK2020 2 – C6-1〜-22,C7-1〜-22の計44枚をダウンロードした。各写真は正方形をなすが,撮影コース沿い方向の2/3長が切り取られている。つまりコース沿いの両端1/3➗2が切り捨てられているのである。この両端は歪みがあるので,切り取ってしまうという発想は大胆である。思いもよらなかった。なお,提供されている空中写真は400dpiではあるが,眠い。とはいえ,画像アプリで彩度をあげると改善される。ぼくはGIMPを使っている。色 > 彩度,で,スケールの1.000の数字を選んで,2を入力してタブキーを押すと,彩度を2倍に上げることができる。そして,ファイル > ファイル名に上書きエキスポート,すると,同じパスのファイルに上書きされる。たとえば,1.6MBのファイルは1.8MBに,1.9MBのものは2.1または2.2MBに増大する。
以上,令和7年11月16日。
次の章では,Affinityアプリをつかって,実体視についてトライしてみる。
3. Affinityで実体視
信じられないのだけど,Affinityは最近無料化された。イラストレーターに匹敵するアプリである。ぼくはAdobe Illustratorよりも好きだ。サブスクがない。金亡者だけが徘徊する時代にだ。Canva AI も組み込まれたが使おうという気にはならない。ファイル > 新規,を選ぶと,ページサイズ(RGB),ページサイズ(CMYK),などが並ぶ。キャンバスの中のマスターキャンバス 6000 x 4000 px を選択して,右ペーンで,複数ページを有効にして,例えば一つのコースで11枚の空中写真があれば,一つのキャンバスに2枚宛てなので,6ページにセットすればいいのだが,作業上,一時的に置く場所が必要で,その場所は,2ページに空中写真4枚,次の3ページ目は一時置きの場所と考えて,1ページ目2枚,2ページ目2枚,3ページ目一時置き用(空っぽ),4ページ目2枚,5ページ目2枚,6ページ目一時置き用(空っぽ),7ページ目2枚,8ページ目1枚(ここでは全11ページなので2枚にならない),9ページ目一時置き用(空っぽ),と考えて,9ページが必要となる。
一般化すると,11枚の場合,偶数の12と考えて,12/4 x 3 = 9ページだ。16枚だと,16/4 x 3 = 12ページになる。撮影コース毎に別ファイルにすること。異なるコースを一つのファイルにすると混乱するし,重くなりすぎると思う。
実体視は2枚の写真毎に実行してゆくのであるが,実体視をするのには目的があるはずで,知りたい場所と現象を読み解くので,実体視するペアの写真は,順次隣接する写真を使うので,一つのページで固定的にペアの写真があるのではない。パソコンの画面内での作業で,かつ裸眼実体視をするので,実体視するペアの写真については,いずれかが上に載っていて,重ねる上下も変更しつつ,実体視をしてゆくのである。目的に応じて,ズームイン,ズームアウトもするので,なかなか,詳細を見るのは難しい。
実体視して画面上で何らかの判読結果を描くことはしない。空中写真は中心投影なのでそのまま図化できない。判読しながら手元の紙または出力地図に鉛筆で描いてゆくことになるのである。今のパソコンなので,パソコンでの空中写真操作は極めて軽々とできる。
本章は,2025年12月22日。
4 Qgis 3.40 LTRインストール
4.1 Qgis 3.40.12 LTRインストール 2025年11月17日
https://qgis.org/download/ でダウンロードできる。最新の’Bratislava’. Long Term Release (LTR) buildsである。
QGIS versions for macOS notice
The QGIS installers for macOS are currently outdated and do not reflect the latest version of QGIS. If you need newer features or fixes, please consider installing QGIS via MacPorts. We are working on new, solid macOS builds for QGIS 4. If you wish to be an early beta tester, you can test a preview build at this repository. This package will become an official, OSGEO signed package as of QGIS 4.0.
マッキントッシュへのサービスがいよいよ放棄されるのか? GrassGISもQgisもマックユーザーには不利な環境下にある。
久しぶりにWindows PC mouse製を触った。random access memory 64GBが装填されているので,比較的広域のDEMを扱う場合のぼくにとって最適の選択肢である。QGISを触ったのは10年ほど前になるか? GrassGISと比べて,がっかりして,離れていた。
GrassGISはもう9年あまりか,使用していない。これに戻るのは結構大変で,簡便なQGISを使ってみるべく,このWindows 10 にインスールした。Offline (Standalone) installersの,Long Term Version for Windows (3.40LTR)をダウンロードした。Google Chromeでは不可能で,FireFoxで成功した。ダウンロードフォルダーを覗くと,QGIS-OSGeo4W-3.40.12-1.msi(種類: Windowsインストーラーパッケージ,サイズ: 1,327,060 kB)とある。ぼくの環境で9分かかった。そしてこれをダブルクリックしてインストールが3分間ほどかかった。C:\Program Files\QGIS.3.40.12\にインストールされていた。
以上 2025年11月18日
今日,見てみたら,ゴミ箱と同じ階層に,QGIS 3.40.12フォルダーがあり,この中に,ショートカットが5個入っていた。Grass GIS 8.4.1,OSGeo4W Setup, OSGeo4W Shell, QGIS Desktop 3.40.12, Qt Designer with QGIS 3.40.12 Custom widgets, SAGA GIS 9.8.1,である。
各ショートカットの役割
• QGIS Desktop 3.40.12: メインのQGISデスクトップアプリケーション起動用。[][]
• GRASS GIS 8.4.1: QGISのProcessing Toolboxで使用するGRASS GISツールセットの独立起動。[][]
• SAGA GIS 9.8.1: SAGA GISツールの独立起動、QGIS内プロセッシングで活用。[][]
• OSGeo4W Shell: OSGeo4Wコマンドライン環境(GDAL/OGRコマンド実行用)。[][]
• OSGeo4W Setup: インストーラー再実行でパッケージ更新/追加。[][]
• Qt Designer with QGIS 3.40.12 Custom widgets: QGISプラグイン開発時のUIデザインツール。[]
活用の推奨
スタートメニューからも同等のショートカットが自動作成されているため、そちらを主に使い、デスクトップに任意のものをコピー(右クリック→コピー→貼り付け)。[][] 本体フォルダ(C:\OSGeo4W64\apps\qgis\)は編集せず、更新時は「OSGeo4W Setup」使用でQGIS 3.40 LTRの安定性を維持。[]memory:28 違和感なければフォルダはそのまま放置で問題なし。
4.2 Qgis 3.40.14 LTRインストール 2025年12月26日
2025年12月26日,十年ぶりぐらいか,使おうと思ったら,最新バージョンがあるという。LTRの3.40.14だ。放置すればよかったのだが,JGD 2011からJGD2024への対応版になっているかもと,更新した。
1 ルートインストールディレクトリは,C:\Users\moto\AppData\Local\Programs\OSGeo4W
2 ローカルパッケージディレクトリは,C:\Users\moto\AppData\Local\Temp これはインストールファイル保存場所
スタートメニューフォルダは,OSGeo4W。
3 インターネット利用では,IEを選ぶ。つまり,わがPC内のマックでいえばファインダーだ。
4 ダウンロードサイトは,https://download.osgeo.org
5 インストールパッケージは,現在,All Defaultだ。で,これが終わった段階で瞬時に終わった。
デスクトップをみても,Qgis 3.40.12だしGrass7.2.0で,変わらないので,リスタートしてみた。やっぱり変わっていない。
何回やってもインストールされていない。そこで,advancedではなくて,quickの方を選ぶと,どうもインストールされているようだ。かなり時間をかけて,今,やってるがなあ。古いQgisとGrassGISは捨てた。そういえば,15年ほど前か,初めてOSgeo4wをインストールした際にもこの現象があったような。
5. 国土地理院の基盤地図情報DEMをダウンロードの前に
関心の場の基盤地図情報をダウンロードする前に,何をダウンロードするのか決めないといけない。今後の手順は,ぼくが作成した授業用コンテンツ 国土数値情報をGrassで に記しているが,もう15年前のものであり,事情はかなり変わっているのだろうから,現状をお勉強しないといけない。

桂川流域は意外と大きい。非常に驚いた次第である。赤枠の大きい方がその範囲である。桂川流域にぼくは関心がある訳ではないので,これに関わることに抵抗感があったが,わが故郷にかかわることでもあるので,無視はできない。GIS作業の領域は矩形である必要があり,こんな広い範囲になった。例えば西縁は5235-43の西隣の-42の東端付近であるが,縦4枚が必要になる。北側では,5235-76の南端にちょっと入っている,それで,最上段5枚が必要になった。とにかく,一枚の地勢図の範囲で済んだのが幸いと思わないといけない。
5✖️5 = 25枚を対象にGIS処理するというのはぼくには未知の領域,64GBメモリを積んだWindowsマシーンではあるが。と悩んでいたら,バカにしていた10mメッシュを使えば良いと思った。歴史的側面を重視する流域に関わる計算は5mメッシュよりもより10mメッシュの方が適切ということに気づいたのである。
さて,峡谷の処理や施設の分布高度に関心があるので,5mメッシュを使わないといけない。その範囲が小さい方の赤フレームである。6枚ならなんとか計算できるだろう。中央の-44, -55だけではどうにもならない。桂川の日吉付近について,-53のちょっと北東隅が必要で,保津峡谷の出口の嵐山が必要で,-45南西部が必要。-43, -55は不要なのだが仕方がない。
6. 国土地理院の基盤地図情報DEMをダウンロード
国土交通省の 国土数値情報ダウンロードサイト では道路や鉄道のベクトル情報がある。
今,必要なのは高度情報で,国土地理院の 基盤地図情報サイト からダウンロードすることになる。

さて,取説が,基盤地図情報ダウンロードサービス > ヘルプ にある。国土交通省のサイトはぼくには不要ということがわかる。
基盤地図情報基本項目について
基盤地図情報ビューアでの表示イメージ
基本項目とは、基盤地図情報の13項目のうち、「測量の基準点」、「海岸線」、「行政区画の境界線及び代表点」、「道路縁」、「軌道の中心線」、「標高点」、「水涯線」、「建築物の外周線」、「市町村の町若しくは字の境界線及び代表点」、「街区の境界線及び代表点」の10項目です。
基本項目は実は次のDEMのダウンロードののちに実行して,妥当な方法をみつけた。図8のようである。メッシュ図のすぐ下に「検索結果リスト」が表示される。ただ,このリストはメッシュの配列順に必ずしもなっていないが,調べると,メッシュ図で選択したものと一致しているので,安心して問題はない。
メッシュ図のようになるのは,選択方法指定を「メッシュで選択」を選ぶと,画面上で,一つ一つ,選択できる。これが終わったら,ダウンロードリストタブを選んで,「ダウンロードリストに全て追加」のボタンを押すことになるが,一つ注意すべきことがある。ログインの後に,このような作業を過去にした場合,ファイル名が残っているので,右端の削除というボタンを押して削除してから,「ダウンロードリストに全て追加」のボタンを押さなければならない。誤って,前のダウンロードリストを残した場合,それらを削除することはできるのであるが。

基本項目のファイルサイズは,323.6MBだった。DEMよりもベクトルの方が重いのである。この基本項目は数値地図ビューアーで読み込んで,必要な項目と範囲をGIS用にエキスポートできる。
DEMのダウンロード
これで十分だ。まずはDEMだ。
| 種類 | 名称 | ファイル単位 | 整備範囲 | 標高点格子の間隔 | 基となる測量 | 基となる測量の 高さ精度 (RMS誤差) |
| 1mメッシュ | DEM1A | 3次メッシュ | 地理院地図で見る | 0.04″×0.04″ (約1m四方) | 航空レーザ測量 | 0.3m以内 ※1 |
| 5mメッシュ | DEM5A | 地理院地図で見る | 0.2″×0.2″ (約5m四方) | |||
| DEM5B | 地理院地図で見る | 写真測量 (地上画素寸法 20 cm) | 0.7m以内 | |||
| DEM5C | 地理院地図で見る | 写真測量 (地上画素寸法 40 cm) | 1.4m以内 | |||
| 10mメッシュ | DEM10A | 2次メッシュ | 地理院地図で見る | 0.4″×0.4″ (約10m四方) | 火山基本図の等高線 | 2.5m以内 |
| DEM10B | 全国 | 地形図の等高線 | 5m以内 |
※1 格子内に航空レーザ計測点(グラウンドデータ)がある場合の精度。無い場合は2.0m以内。
ぼくが必要なのは,
10mメッシュの場合は,DEM10Bで問題ない。47.7MB(+メタデータ xml)でダウンロード自体はすぐに完了した。
5mメッシュの場合は,DEM5Aがいいが,求める6枚の2次メッシュ相当がDEM5Aで揃えば良いが,揃わない場合はDEM5Bを選択することになる。数値標高モデルDEMの窓口からダウンロードすることに。選択画面を見ると,DEM5Aが揃っているので,DEM5Aを使うことになる。42.1MB(+メタデータ xml)でダウンロード自体はすぐに完了した。
表示ソフトウェア
基盤地図情報の表示には、基盤地図情報ビューア又はGISソフト等が必要です。
- 基盤地図情報ビューア (ZIP形式:12.4MB 2025年7月18日 更新) 次の説明書ではダウンロードしたプログラムファイルはそのままに実行する形にしているがダウンロードフォルダーに置いておくのはスマートじゃないので,プログラムファイルが入ったフォルダーをそのまま,PC > Windows (C:) > Program Files > に移動して,実行した。ショートカットをデスクトップに作成するためには,exeファイルを右クリックして見えるリストから作成できる。
- 基盤地図情報ビューア操作説明書 (PDF形式:2.8MB 2025年7月18日 更新)
- 基本項目と数値標高モデルの表示ソフトウェアで、Shape形式、拡張DM形式等へのエクスポートも可能です。
- ※簡易的な表示ソフトウェアのため、大量のデータの表示・エクスポートはできません
久しぶりなので,最新の基盤地図情報ビューアが必要だ。ダウンロードしようと思うがmacには不対応だったかも知れない。不対応だった。Windows 10, 11対応。
さて,このページに記述した作業は,macでやってきたのでWindowsマシーンで実行すべく,ダウンロードしたコンテンツはOneDriveに移動した。
ところが,WindowsではPersonalも勤務先のOneDriveの中に入っていない。マックで作ったOneDriveはまた別物だった。macのファインダーで見ると,ネットワーク / my computer / win_moto_documents,の中に,GSIフォルダーがあった。macのOneDriveからコピーして,めでたく,利用できるようになった。
7. QGISにインポートする前の準備
7.1 WindowsのGIS関係ファイル保管先
GrassGISを使っている時代の記憶が欠落している。いまの手持ちのmouseではGrassを使ってこなかったようだ。古いmacでやっていたんだなあ。古いmacはそばにあるが開けるのが面倒くさい。前章でダウンロードしたファイル群を差し当たり突っ込むフォルダーが必要だ。C:\Users\moto\Documents\win_moto_documents(Administratorsとmotoの共有フォルダ),にGSIフォルダーを作ろう。この階層には,Kindle, win_3d_scanなどが入っている。GSIは,国土地理院Geospatial Information Authority of Japanの短縮形だ。
7.2 基盤地図情報ビューアの利用
7.2.1 まずは何でも
結果的に言うと,2次メッシュをまとめてダウンロードした圧縮ファイルはまったく触らなくても,つまり解凍しなくても,全く問題がない。読み込み(描画)には15分程度かかったか?
2025122432400228-1.zip 315,989 kB 基本項目
20251224202427832-1.zip 41,141 kB 5mメッシュ
[ファイル]-[新規プロジェクト作成]を選択すると、[新規プロジェクト作成]ダイアログボックスが表示,というステップから始まる。
——— 引用〜「大量のデータに対して専用ファイルを構成して利用する」オプションにチェック
必要に応じて「大量のデータに対して専用ファイルを構成して利用する」オプションにチェックを入れて、ファイル保存先のフォルダーを指定します。プロジェクトファイルとして保存することで、メモリに入りきらないような大量のデータを表示しやすくなります(処理時間は一般に増加します)。対象となる地物は、「等高線」「道路縁」「建築物」「建築物の外周線」「DEM(標高データ)」です。このチェックがONの時、標高メッシュが複数ある場合は、データが統合されて、レイヤーには「標高メッシュ(統合化)」と表記されます。
引用〜おわり ———
これは必須だと思う。
さて,ちょっと触るたびに,再表示を実施するので途方もなく,待てないほど,時間がかかる。メーンメニューの設定で表示項目を減らさないといけない。等高線も用意されている。何を残すか。
行政区画だけで,四種あるが,ぼくが必要なのは行政区画線だけで,行政区画境界線のみで問題ない。基準点,標高点,はぼくが測量する際に必要で,等高線描画に時間がかかるかもしれないが,便利なので残す。水域,水涯線,道路縁,軌道の中心線も。名称表示も形状表示を選んだものでラベル機能があるものはすべて選択した。
DEM段彩表示にチェックが入っており,これは残した。
さて,それでも,表示にむちゃくちゃ時間がかかる。「DEM段彩表示にチェック」が禍しているかもしれない。いま,ほぼフリーズ状態だ。もう30分以上になるが完全にフリーズ。
基盤地図情報ビューアでは「標高メッシュ(統合化)」が可能なので,DEMをマージしたgeotif作成が可能になっているのではと期待したが,それはない。あくまでも, ビューアのエクスポート機能はシェープファイル(.shp)形式への変換で、複数メッシュを統合表示状態から1つのシェープファイルとして出力のみ。
7.2.2 何がしたいのか
このビュアーで何をするのか。国土地理院サイトからダウンロードしたDEMとベクトルの選択が正しかったのか,GISに取り込む前に確かめる,これがこのビューワーで見る機会であった。改めて開くと30秒かからなくなった。そう思った。終了したと思ったら,それから黒雲が右隅から現れて画面いっぱいに青い雲で埋まったのである。これには90秒ぐらいかかったか。この雲は何だろうか。DEMは5mメッシュで中央部のみなので,DEMではない。京都市街と亀岡市街?付近に虹色の点が密集している。
この黒雲は道路かもしれない。分布からみて,等高線ではない。それで,このビューワーの目的から,等高線だけ,設定で選ぶことにした。等高線の形状表示だけにした。DEM段彩表示へのチェックも外した。そうすると,茶色の線だけがすぐに表示された。ところが,砂時計が表示されたまま,である。黒雲が出る気配なのである。とにかく茶色の等高線だけの分布をみていて,京都盆地と亀岡盆地の部分以外はほとんどが茶色である。
黒雲に見えるのはどうも数字らしい。00000などが重なっている。Contol + Shift + Escキーを押して,強制終了した。全然使えない。そこで,ベクトルのエキスポートだけを実行することにした。
また,開いた。まずは2分20秒のちに数字以外が出て,次に黒雲がはじまって,開き始めて3分弱で青い雲完了。開いた直後には,まずはDEMが見えて,その後に水系図などが出ており,これを見ると,不連続な部分がないように見える。全体を見るには水系図がいいようだ。
数字表示は標高点のものらしい。設定」→「表示設定」ダイアログで「標高点」レイヤーの右側「名称等」チェックボックスをOFFにする。確かに無くなった。
7.2.3 基本項目だけをエキスポート
基本項目のエキスポートを実行する。設定で選んだ要素だけにチェックが入っている。ここでも選択が可能とも言える。
基準点 GCP,標高点 ElevPt,等高線Cntr,行政区画線 AdmBdry, 水域WA,水涯線 WL,道路縁RdEdg,軌道の中心線RailCL。変換種別はシェープファイル。直角座標形6系が表示されて予めチェックが入っている。変換する領域は,全データ領域を出力に。出力先は,<< win_moto_documents > GSI > 京都及亀岡基本情報とDEM > 5235basicitemsExportへ。
75秒ほどで完了して再描画。メッセージが出て,基準点.shpへ変換出力しました,などと出た。シェープファイル名は以前は英字表現だったが,日本語になっている。Grassはこれではだめかもね。どうしよう? Qgisは対応しているのだろう。名称を英字に変更した方が無難だな。
これでビューワー利用は完結したと思ったが,10mメッシュのDEMのチェックもしたい。10mメッシュファイルのzipフィルも読みこんで表示したのが次の図9。繋ぎなど何の問題も無いようだ。

7.2.4 Windows ブラウザー InternetExplorer でファイル名の変更
ファイル名をみても年のせいで何かわからない。
まずは,GSIからダウンロードした基盤地図情報ファイルの名前を変更だ。
moto > Documents > win_moto_documents > GSI > 京都及大阪基本情報とDEM >
基本項目は,GSI_5235-32to76Kihohkomoku.zip
10mメッシュは,GSI_5235-32to76_10mDEM.zip
5mメッシュは,GSI_5235-43to55_5mDEM.zip
Qgisは2bytes文字に対応しているがGrassGISは対応していないので,数値地図ビューワーから出力したシェープファイル名を変更する必要がある。Qgisに取り込んだあと,シェープファイル4個まとめて名称変更できるようであるが,ブラウザーでの手作業を好む。
moto > Documents > win_moto_documents > GSI > 京都及大阪基本情報とDEM > 5235basicitemsExport >
基準点をGCPに,標高点を ElevPtに,等高線をCntrに,行政区画線を AdmBdryに, 水域をWAに,水涯線を WLに,道路縁をRdEdgに,軌道の中心線をRailCLに。
8 ディレクトリー構成とJGD2024への対応
Japanese Geodetic Datumは,2025年7月からJGD2011からJGD2024に更新された。
「測地成果2000」、「測地成果2011」及び「測地成果2024」
QGIS 3.40.14でJGD2024対応の1次メッシュ「京都及び大阪」内2次メッシュ5×5=25枚矩形Locationを作成し、DEMマージ・ベクトル取り込みを行う手順を,Perplexityの指示を修正しつつ。
8.0 フォルダー構成
ディレクトリー,特にフォルダーをどのように配置すれば良いのか。Perplexityさんに聞きつつ。
moto > Documents > win_moto_documents > GIS_Data
この\GIS_Dataの中身にファイル群をどのように配置すればよいのか。Qgisが作成したファイル群はGIS_Dataのすぐ下位に配置するのが適当だろう。国土地理院から得たファイル群は,GIS_Dataと同じ階層に並べるのが適当だろう。
win_moto_documents > GIS_Data > Location1, Location2, ………
さて,Perplexityさんに聞いてみた。
・完成形フォルダ構成(推奨)
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
├── 📁 Input_Data\ # 元データ
│ ├── 20250702-Cntr.shp # ビューア等高線(Shift_JIS)
│ ├── 20250702-Cntr.shx
│ ├── FGB02_5235-72_5m.xml # DEM 25枚
│ ├── FGB02_5235-73_5m.xml
│ └── …(23個)
│
├── 📁 QGIS_Output\ # QGIS生成ファイル
│ ├── KyotoOsaka_extent.shp # 凸包矩形
│ ├── KyotoOsaka_extent.shx
│ ├── merged_dem.tif # QuickDEM4JPマージDEM
│ ├── kameoka_contour_utf8.shp # UTF-8変換等高線
│ └── KyotoOsaka.qgz # QGISプロジェクト
│
├── 📁 GRASS_Location\ # GRASSデータ(後工程)
│ └── KyotoOsaka_25mesh_JGD2024\
│ └── PERMANENT\
│ ├── cellhd\
│ ├── vector\
│ └── raster\
└── README.txt # 作業メモ
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\,はユーザーが手動で作成する必要がある。
推奨手順(エクスプローラー操作):
- エクスプローラーで C:\GIS_Data\ 作成(手動)
- C:\GIS_Data\ParentFolder\ 作成(手動)
- C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\ 作成(手動)
- QGIS起動 → 「プロジェクト保存」→上記フォルダ選択
GISは,的確な構造を求めるので,GISプログラムはかなり下位に配置されているが,ルートに近いところに配置すべきものだったように思う。GrassGIS利用の体験である。この文のすぐ上の例でも
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\ 作成(手動)
とある。Windows10のディレクトリーでみると,Windows (C:) は,PC > Windows (C:),とある。この次の階層に,\GIS_Data が配置されるのである。この階層にはProgram Files,ユーザー Users,など並ぶのである。
つまり,C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\ ,を作成することになる。これがあって始めてQgisで作業することが可能になる。
次のフォルダーも手動でしょうか?
├── 📁 Input_Data\ # 元データ
├── 📁 QGIS_Output\ # QGIS生成ファイル
├── 📁 GRASS_Location\ # GRASSデータ(後工程)
そうだそうだ。次にその手順。
即時実行手順(エクスプローラー)
- C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\ 作成
- 内部に3フォルダ作成:
├── Input_Data\ ← 20250702-Cntr.shp、DEM XML 25個コピー
├── QGIS_Output\ ← (空)
└── GRASS_Location\ ← (空)
各フォルダの役割と生成タイミング
Input_Data\ ← 現在作業中(手動コピー完了)
├── 20250702-Cntr.shp # ビューア等高線
└── FGB02_5235-XX_5m.xml # DEM25枚
QGIS_Output\ ← 凸包・DEMマージ後自動生成
├── KyotoOsaka_extent.shp
└── merged_dem.tif
GRASS_Location\ ← GRASS Location作成後
└── KyotoOsaka_25mesh_JGD2024\
QGIS再開手順
- QGIS起動 → 「プロジェクト」→「新規」
- 「レイヤ追加」→ Input_Data\20250702-Cntr.shp
- Processing→凸包 → 出力: QGIS_Output\KyotoOsaka_extent.shp
- QuickDEM4JP → Input_Data\XML25個 → 出力: QGIS_Output\merged_dem.tif
最終構成確認
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
├── Input_Data\ ✅ 元データ配置済
├── QGIS_Output\ ✅ 凸包・DEMマージ後
├── GRASS_Location\ ⏳ GRASS工程後
└── KyotoOsaka.qgz ✅ プロジェクト保存
Input_Data\ に元データを集約済みなら、QGISで凸包作成から続行する。
GrassGISについて
さて,Grass_Locationは手作業で作成しない。Qgisが自動で作成する。
GRASS Locationフォルダの生成ルール
■ 手動作成不要フォルダ
├── GRASS_Location\ ← QGISが自動生成(空にしておく)
■ QGIS自動生成タイミング
- 「プラグイン」→「GRASS」→「新規Location作成」
- GISDBASE: C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
- LOCATION: GRASS_Location\KyotoOsaka_25mesh_JGD2024
→ 自動で階層作成
正しい事前準備(修正)
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
├── Input_Data\ ← 手動作成・元データコピー
├── QGIS_Output\ ← 手動作成(空)
└── GRASS_Location\ ← 手動作成不要!空でOK
自動生成される実際の構成
実行後 → C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\GRASS_Location\
└── KyotoOsaka_25mesh_JGD2024\
└── PERMANENT\
├── cellhd\
├── vector\KyotoOsaka_extent
└── raster\merged_dem
推奨運用
- GRASS_Location\ フォルダだけ空作成(QGISがサブフォルダ自動生成)
- GISDBASEに親フォルダ指定 → QGISが適切なLocation階層構築
手動でGRASS_Location\ 内サブフォルダ作成厳禁(破損原因)。空フォルダ作成のみで十分です!今はInput_Data\・QGIS_Output\ 手動作成 → QGIS凸包工程続行で正解です。GRASSは自動化完璧。
まとめて
QGISに直接関わるフォルダー構造は次のよう。
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
├── Input_Data\ ← 手動作成・元データコピー
├── QGIS_Output\ ← 手動作成(空)
QGISが直接にかかわるフォルダーを,ブラウザーIEで触るとロックがかかってしまう場合があり,QGIS自体にも問題が起きる。Input_DataはQGISが直接処理するファイルだけを格納すべきである。
このページの例では,言えば,
Input_Data\ ← 現在作業中(手動コピー完了)
├── 20250702-Cntr.shp # ビューア等高線
└── FGB02_5235-XX_5m.xml # DEM25枚
のようであるが,もちろん他のベクトルもInputするが,等高線シェープファイルによって,regionを設定するので,これは重要だ。このリージョンを使って,DEMのマージをするのである。
GSIなどからダウンロードしたファイル群は,C:\GIS_Data\以外の場所に格納した方が良い。
moto > Documents > win_moto_documents > GIS用GSIファイルなど > 京都及大阪,だね。ブラウザーで触っているうちにQGISがファイル群からGIS用のデータを作ったのではないかと思われた。ブラウザー操作に問題が生じて回避にかなり時間を食ったのはこの辺のことが原因になったように思われる。
とにかく,ここで今,必要なのは,基本項目から出力したシェープ関係ファイルと5mメッシュと10mメッシュのDEMである。シェープファイル群はそのまま,Input_Dataフォルダーに移動した。Input_Dataに裸でというか,フォルダーごと移動しなかったが,ブラウザーでみた際に整理がつかないので,5235basicitemsExportフォルダーに戻して,このフォルダーごと,Input_Dataに移動することにした。
DEMはzipファイルのままであるが,QGISでは
└── FGB02_5235-XX_5m.xml # DEM25枚
となっているので,解凍しよう,と思って右クリック,7-Zipを実行しようとしたが,Perplexityさんによると不要らしい。
推奨フォルダ構成(解凍回避)
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\Input_Data\
├── 20250702-Cntr.shp
└── PackDLMap_5235-京都大阪_25mesh.zip ← これだけで完結!
「QuickDEM4JPのzip直読み込み機能が神!5分で25枚マージ完了」だそう。Plug-inでマージだな。
まずは,等高線シェープファイルを取り込んで,リージョンを認知してもらって,次にプラグインの存否を確認して,DEMマージだ。
0:38, 2025年12月27日。
QuickDEM4JP
これはQGISのプラグインリストには無いが,検索すると現れる。GSI提供のものである。一瞬でインストールできた。
8.1 Qgis起動から
- QGIS起動 → 「プロジェクト」→「新規」
- 「プロジェクト」→「名前を付けて保存」
- ファイル選択ダイアログで:
- 左側「このPC」→ C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\
- ファイル名: KyotoOsaka.qgz
- 「保存」
メモ:ブラウザーで見ると,\KyotoOsaka_Projectと同階層に,KyotoOsaka.qgsとKyotoOsaka_attachments.zipが並んでいる。
8.2 矩形範囲シェープファイル作成(基盤地図情報ビューア等高線使用)
前述のようにすでに次を実行した。
基盤地図情報ビューアで「京都及び大阪」2次メッシュ25枚範囲を選択→「エクスポート」→「シェープファイル」で等高線シェープ出力。前述の通り,出力済み。
QGISで,まずは等高線シェープを読み込むのだが,レイヤ > レイヤ追加 > ベクタレイヤを追加,そして,
C:\GIS_Data\ParentFolder\KyotoOsaka_Project\Input_Data\20250702-Cntr.shp 選択
「追加」→地図上に等高線表示確認。
他のオプションは無視してよい。
├── ファイル: 20250702-Cntr.shp ← これだけ選択
├── グループ: ← デフォルト
├── 符号化: Auto-detect ← 自動検知(Shift_JIS正常)
├── 座標変換: なし ← JGD2024自動認識
└── [追加] ← これだけ押す!
基盤地図情報ビューアからエキスポートした等高線SHPは「線データ(LINESTRING)」で,GIS的処理を進めることができない。凸包ツールを実行するには,レイヤ20250702-Cntrを選んで,次の処理が必要。コマンドは,メーンメニューのプロセシングからツールボックスを開いて,コマンドで検索して,実行する。
20250702-Cntr(線) → 境界 → contour_boundary(閉曲線)
↓
バッファ(0.1m) → contour_buffer(ポリゴン)
↓
凸包 → KyotoOsaka_extent.shp(最終矩形)
20250702-Cntrシェープの属性テーブルを見るとSHIFT-JISゆえの2バイト文字の文字化けが生じている。QGISのスタンダードはUTF-8であり,シャープファイルをこの形式に替えた方が良い。GrassGISでの分析のためには。(説明省略) 以上。
凸包処理の結果が図10に見える。

8.3 属性テーブルの文字化け解消
レイヤパネル「20250702-Cntr」右クリック→「名前を付けて保存」
保存ダイアログ:
├── ファイル名: contour_utf8.shp
├── データソースエンコーディング: UTF-8 ← これ選択!
└── 出力先: QGIS_Output\
→「OK」
新規「contour_utf8」読み込み → 漢字正常表示
とあるが,黒塗りになるだけ。GrassGISの属性情報に絡まないものならば,問題ないようだ。確かに以前Grassを使っていて,特にこの問題はなかった。SHIFT-JISにすると2バイト文字は見えるがGrassGISではトラブルになる可能性がある?
KyotoOsaka_extentで,右クリック → プロパティ → 情報タブ
- CRS: 「指定」→「EPSG:6668 (JGD2011 Zone16)」
- OK → CRS固定
- プロジェクト保存
KyotoOsaka_extent.shp:
├── CRS: JGD2024_Japan_Zone_6 ✓
├── 形状: 正確位置 ✓
├── 文字コード: Shift_JIS ✓(GRASS無関係)
9 JGD2024の取扱とGrassのLocation作成
ここまでトライしてきて,大きな問題にぶつかった。JGD2024の座標参照系が未定なのである。国土地理院は教会に申請してはいるだろうけど承認が遅いのか。不思議な気がする。

「プラグイン」→「GRASS」→「GRASSツールボックス」→右クリック「新規Location作成」。
- GISDBASE: C:\OSGeo4W64\grassdata\
- LOCATION: KyotoOsaka_25mesh_JGD2024
- MAPSET: PERMANENT
- CRS: 右下EPSG検索「JGD2024」→「JGD2024 / Japan Plane Rectangular CS IX」(EPSG:6687系)選択
- Extent: 作成した範囲.shpドラッグ指定→「適用」
10 DEMマージ(QuickDEM4JP)
QuickDEM4JPインストール→25枚XML選択→出力「merged_dem.tif」(自動JGD2024認識)。[6][7] Processing→「GDAL」→「ラスタをマージ」→入力複数GeoTIFF→範囲.shp指定→単一「kameoka_dem_merged.tif」出力。[8][9]
4. ベクトル・DEM取り込みとLocation登録
GRASSツールボックス→「r.in.gdal」でmerged_dem.tifインポート(DEMレイヤ)。[1] 「v.in.ogr」で範囲.shp・ビューア等高線SHPインポート(行政境界等)。[1] Location内MAPSETに保存後、QGISプロジェクトCRSをEPSG:6687に統一。[2][10]
