高齢夫婦のためのiPhone設定 recommended iPhone setting for an aged couple

はじめに

 補聴器は高価ではあっても性能は極めて低く,その似非ビジネスが続いている。八十五歳の知人は,補聴器の低い性能に閉口されてきた。僕はダイビングのためだろうと思うが聴力に問題があり,長く家内からTVの音が大きいと言われ続けていた。TV受像器のそばにマイクを置いて有線でイヤホンを使ったりしたが,音質が悪く閉口していたが,iPhoneとairpodsでライブリスニングするようになって,悩みは解消した。

 そこで,この八十五歳の方に三週間ほど前に体験して貰ったが,大変気に入ったというのですぐに対応したかったが,ぼくの車の灯油ぶちまけ自業自得騒動で3週間近く預けていた車が未解決ではあるが一応戻ってきたので,その臭い車に乗って久しぶりにその方のお家に出かけた。その方がガラケーを6年前に買ったドコモ店に電話して四時半に予約を取り,その店に二人で訪問した。機種変更手続きが終了したのは午後九時半。奥様も一緒にiPhone SEに機種変更された。airpodsは注文後,一カ月,またはそれ以上待つ必要があるとのことで,本日,ヨドバシカメラのネット通販から注文した。AirPods Proである。紛失などの可能性があるので,アップルケアにも入会した。計34,250 円。

https://www.apple.com/jp/airpods-pro/

 高齢者が携帯をガラケーからスマートフォンに換えるというのはかなりのストレスだろうけども,高齢者だからiPhone,という考えも支持されている。以下,高齢者のためのiPhoneに関わる情報を整理したので,ここに示す。以上Aug. 9, 2020修正

2 iPhone SEの機能など

 ぼくのは7plusでかなり大きく,失敗したと思っている。SEは小さくて軽く,高齢者には,最適だと思う。

スペック:
 https://www.apple.com/jp/iphone-se/specs/
 最大水深1mで30分間の耐水性能
 補聴器両立性の格付け:M3、T4

バッテリー:

電源とバッテリー8
 iPhone 8とほぼ同じバッテリー駆動時間
ビデオ再生: 最大13時間
ビデオ再生(ストリーミング): 最大8時間
オーディオ再生: 最大40時間
高速充電に対応: 30分で最大50%充電9
 (別売りの18W以上のアダプタを使 用)
リチャージャブルリチウムイオンバッテリー内蔵
ワイヤレス充電(Qi充電器に対応10)
USB経由でコンピュータまたは電源アダプタを使って充電

位置情報:

内蔵GPS/GNSS
デジタルコンパス
Wi-Fi
携帯電話通信
iBeaconマイクロロケーション

アクセシビリティ

アクセシビリティ機能は、障がいのある方が新しいiPhone SEを最大限に活用できるようにお手伝いします。視覚、聴覚、身体機能、学習をサポートする機能が内蔵されているので、世界で最もパーソナルなデバイスを完全に使いこなせる。
アクセシビリティの機能: VoiceOver,ズーム,拡大鏡,Siriと音声入力,Siriにタイプ入力,スイッチコントロール,クローズドキャプション,AssistiveTouch,画面の読み上げ

3 AppleIDの取得

 AppleIDがなければ,iPhoneでは何も出来ないと言って良い。ところが,ドコモショップではそういうサポートを一切しない。何らかの無料アプリや無料コンテンツをダウンロードしたり,iCloudなどの利用もできない。そこでここではAppleIDの取得方法を示そうとしたが,設定,の最上部の,iPhone所有者の名前の部分をクリックすることで,苦労はするが可能なので,説明を省略する。高齢者本人での登録は不可能と断言しても良い。字サイズを前もって大きくしたためかも知れないが,icloudのメールアドレスの入力は不可能であった。バグである。そこで,この登録をする前に,gmail.comのアドレスを取得して,このAppleIDの取得作業を実施したのである。高齢者からすると,gmail用のパスワード,AppleID用のパスワードと二つあって,紛らわしい環境になってしまった。

ドコモサイト:Apple IDの取得,が下記urlであるが,いつのバージョンなのか,古すぎて全く使えない。https://www.nttdocomo.co.jp/iphone/support/guide/setting/appleid/

ドコモ店員によって実行された内容: iPhoneの利用開始設定(アクティベーション)
https://www.nttdocomo.co.jp/iphone/support/guide/setting/activation/

ドコモ店員はappleIDの設定はスルーしている。

4 高齢者向けの設定1

  1. 文字サイズを大きく
    設定/ 画面表示と明るさ/テキストサイズを変更/
    表示されているスライダーで操作する。
  2. 画面の表示拡大
    設定/拡大表示/
    拡大を選ぶ。
  3. 画面を明るくする
    ホーム画面表示の時に,下から上にスワイプすると,コントロールパネルが表れるので,太陽アイコンのスライダーで調製する。
  4. 拡大鏡の設定
    設定/アクセスビリティ/拡大鏡/
    「拡大鏡」と,「露出を自動調製」も,オン(白色のボタンを押すと地が緑色が変化)にする。
     読めない文書や夜間の薬の所在を確認する場合にも,拡大表示したいものを狙って置いて,ホームボタンを3回クリックすると,環境光に対応して照明されて,拡大表示される。
     結果: 実際に試してもらって,ホームボタンを手早く3回クリックすることができなかった。一応の設定をしたが使えない。
  5. ホーム画面のアプリ表示の整理
    内蔵アプリ:
    カメラ,写真,時計,計算機,探す,ヘルスケア,マップ
  6. 追加アプリとして,
    アプリ代金無料: 気象天気図,kindle,NHKとけい
    アプリ代金有料: 豊平文庫,Starlight, Peakfinder
     結果: Apple IDを取得する必要があり,未だ,設定していない。
  7. 最下部のドックには,
    電話,メッセージ,サファリ,カレンダー
     結果: カレンダーはまだ。
  8. 日本語入力の方法
     通常は,あかさ⋯⋯⋯と表示されている字の,例えば「か」を長押しすると,「か」の回りに,左き,上く,右け,下こ,と表示されるので,指先を入力したい字に滑らせて(flickという),指を話せば入力される。この手法はiPhoneに初めて採用されたので,最初は使いづらい。電車で若い女性が早打ちするのを見て感心したことがある。
     アルファベットのキーボードに慣れている者にとっては,ローマ字入力がありがたい。そのキーボードの設置方法を僕は試行錯誤して見つけた。その結果は,下段の長いスペースキー上に「空白」という文字が表示されていることでわかる。英字入力だと,これに「space」と表示されている。
     変更方法は,左下に見える地球アイコンを長押しすると,キーボードアイコンとともに,「日本語ローマ字」の選択肢が表れる。これで決まるのだが,場合によっては,先の,あかさ⋯⋯⋯,のキーボードが表れる場合がある。その際には,再度,地球アイコンを長押しして,「日本語ローマ字」を選ぶことになる。
     選択肢が表示されている画面で,「キーボード設定」を選ぶと「キーボード4」が表れる。これを選ぶと,4タイプのキーボード配列がリストされ,ここには,「日本語ーローマ字」が表示されている。
     結果: 日本語のフリック入力は,高齢者には指の操作が難しく,PCキーボードのローマ字入力が最も簡便であることがわかった。当方もそういう傾向がある。ただ,太い指で小さなキーを入力するのはなかなか難しく,打鍵ミスがすこぶる多い。

5 高齢者向けの設定2

電話音の呼び出し音を大きくし,LEDを点滅させる

設定/サウンドと触覚/
 バイブレーションの項目で,
  着信スイッチ選択時: オン
  サイレントスイッチ選択時; オン
 着信音と通知音の項目で,
  右側にスライドさせる

設定/アクセシビリティ/オーディオビジュアル/
 ビジュアルのところで,LEDフラッシュ通知,オン。

iPhoneを探すを設定する

探す 「デバイスも友達も,みんなここで見つかる」
https://www.apple.com/jp/icloud/find-my/

iPhone、Mac、AirPods、その他のデバイスで「探す」を設定する
https://support.apple.com/ja-jp/HT210400

「探す」で友達を探す/位置情報を共有する
https://support.apple.com/ja-jp/HT210514

電話,でお気に入りを設定しておく。

アプリ「ヘルスケア」の設定
 機動して情報を入力すること。
 徒歩数なども自動的に記録される。

緊急SOSの設定
 設定/緊急SOS
 SOS機能は、困ったときに信頼できる人物や施設に通知します、これは誰もが設定する必要があるiPhoneの機能だが、それは高齢者にとって不可欠。
 サイドボタン(スリープ/スリープ解除ボタン)を素早く5回クリックする。
 緊急連絡先などを入力しておくこと。アルファベットでの日本語入力

アップルIDの設定
 新たなアプリやコンテンツ利用には,金銭請求が発生しなくてもアップルIDの登録が必要。クレジットカード情報も必要。

iPhone アクセスビリティ
 https://www.apple.com/jp/accessibility/iphone/

高齢者特有の操作傾向に対処するべく Aug.09,2020追加

設定/アクセスビリティ/タッチ

 タッチ調製を有効にする機能は,利用が難しく,一般には使用しない方がいいだろう。実際に使ってみて,一般的には,極めて使いにくい。

 タッチ調製以外の設定をする。
 AssistiveTouchはdefaultでは,オフになっている。これをオンにすると,画面に灰色の小さな満月が現れる。これは,どの画面でも見えて,コントロールセンターなどにアクセスすることができる。そして,この現在のページには種々のAssistiveTouchに対する設定がある。さし当たり,待機状態の不透明度を調製しておくこと。元々は40%になっていて,かなり画面操作にうるさく感じるので,不透明度をぼくの場合は27%にしているが画面上で見えにくいかもしれない。

1. 「保持継続時間」,をオン,
2. 指の移動やタップ速度が低い場合には,試しに,0.35秒ほどにしてみたらいいのでは?
3. 「繰り返しを無視」,をオン。
4. 1回のタップにググッと押してしまう傾向があるのならば,試しに,秒設定を,0.30秒にしてみたらどうだろうか。
5. 「タップ補助」,はdefaultでは,オフになっているが,「タッチ開始位置を使用」にすればうまく行くのではないか。

6 補聴器としてのAirpodsを購入

 「Made for iPhone」補聴器というのがある。Appleが他社と協力して作った補聴器である。https://www.apple.com/jp/accessibility/iphone/hearing/
 リストの情報は機種名のみでそのリンクもない。日本製は無い可能性が高い。
取扱店は次ぐらいか? 
立川補聴器センター|言語聴覚士、認定補聴器技能者在籍の補聴器専門店
https://tachikawa-hac.net/ha01/madeforiphone_ha/
〒190-0011 東京都立川市高松町3丁目21−4 1F アストル

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Aug. 6, 2020注文。知人用。
バッテリー機能が素晴らしい。

1回の充電で最大4.5時間の再生時間(アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードをオフにした場合は最大5時間)3
1回の充電で最大3.5時間の連続通話時間4
AirPods Pro with Wireless Charging Case
24時間以上の再生時間5
18時間以上の連続通話時間6
充電ケースでの5分間の充電で約1時間の再生時間7、または約1時間の連続通話時間

 Airpods Proが届いたが,何とケーブルだけで,AC電源アダプターが同梱されていない。しかも,USB-C対応のケーブルで,従来のAC電源アダプターは使えない。それで,ヨドバシカメラへ,early Aug. 9, 2020に注文し,late Aug. 9には到着した。MU7T2LL/A USB-C電源アダプタ 18W,3,070 円 配達料金:0 円

 紛失を恐れて,次のアクセサリーを,アマゾンから注文した。
Apple AirPods Pro ネックストラップ 着脱簡単 落下防止 シリコン 落下防止 軽量 柔軟性に優れ エアーポッズ プロ用ストラップ(ミント) ブランド: KEITAIICHIBA 価格: ¥1,524 & 配送料無料

7 AirPods(Pro)とiPhoneをライブリスニング機能で利用する

 iOS12から,iPhoneを音源のそばに置いて,そのマイクで集めた音を,ブルーツースで離れた場所に居る彼のAirPodsに送ることで,離れた場所の音を耳元で聴くことができる。これが「ライブリスニング」機能である。iPhone下辺をTVのスピーカーのそばに置いたり,目の前の人のそばに置いたりして,AirPoddでクリアサウンドを聞くことができる。

 この機能を使うには、以下の手順で、コントロールセンターにライブリスニング機能を追加する。

 設定/コントロールセンター/
で,「コントロールをカスタマイズ」に進み,コントロールを追加,以下にある,耳のアイコンの「聴覚」の+ボタンをタップすれば,コントロールセンターに登録される。

 まずは,AirPodsを装着すると「ポンッ」と鳴る。そして,iPhoneのコントロールセンターを開いて(iPhoneのホームページの下から上にスワイプして),耳の形のアイコンをクリックすると,「オフ」とされている部分をタップすると,「オン」となる。なお,AirPodsを耳に装着せずにコントロールセンターで耳の形のアイコンをクリックしても,「ライブリスニング:現在のオーディオのルートでは使用できません」とされる。

 この状態で,音源のそばに,iPhone下辺中心(にあるマイクロフォン)を置くと,AirPodsで聞くことができる。音源をかなり小さくしておかないと,大きな音が耳に飛び込んでくるので注意する必要がある。

 音の受信感度は,iPhone左側面上部の二つのボタンで調製できる。

 下記のサイトも参考になる。

 https://iphone-mania.jp/news-265970/

Aug. 6, 2020 広島原爆投下75周年ですね。

おわりに

 この文章は,ご夫婦宅へ2回訪問した結果を踏まえたものである。Aug. 9, 2020

 まだiPhone設定が完了していないので,あと1〜2回訪問した上で,更に修正することになるであろう。