Cloudから抽出された連続プロファイルの利用2 utilization of many vertical profiles extracted from a point cloud Part 2
はじめに
冗長をさけるために,一つのテーマを分割した。このページは次のページに続くものである。
Cloudから抽出された連続プロファイルの利用1 utilization of many vertical profiles extracted from a point cloud Part1
上記ページ(Part 1)では,be氏によって撮影されたドローンの3Dスキャンデータから,CloudCompareを使って海食崖の断面図を作成した。そして,fbx 3D画像を観察しつつ,断面図の妥当性を評価した。
このページでは,その結果から,海岸地形のうち,旧汀線に関連がある傾斜変換点を把握し,その高度変化を,海岸線の岬と湾の分布から捉えたいと思っている。
1 Profile #58の評価
Part 1では,いわば適当に,#48から断面図評価を始めた。ここでは断面の評価と現地での観察記録のあるProfile #58 から始めたいと思う。
作業してきたExractedProfiles.binファイルは終了して,最終的なExractedProfiles12.binを開いた。Microsoft Wordなどのアプリと異なり,開いているファイルと保存するファイルは異なる。開いているファイルはいわば作業ファイルで,保存する場合は,ファイル名を次から次とシリアルに名称を変えて行くのがいいと思われる。経験的に得たことである。ファイルを終了するのも特にそのメニューは用意されておらず,DB Treeから削除という形で終了することになる。そして新たに,ExractedProfiles12.binを開いたのである。
この図1の上部の線分群はExtractedSections.binで,いわば平たい藁葺きの屋根のように見える。そして,Profile#58を選択しているので,黄色の直方体が断面を包んでいる。削除前のProfile域が残っている。で,次の図2のようにfbx 3D画像を表現したのが図2である。
図2では,断面図が3D画像にピッタリと載っている。次の図3はprofile面の方向を知るために,回転した結果である。赤いprofile面が黄色の直方体の対角線に一致している。3D画像との関係を見ると,ほぼ海食崖線に対して垂直方向の断面であることがわかる。
この地形の意味を知るには,地形変換点と潮位との関係を知る必要がある。地形変換点の座標値は記録してゆくべきである。その手法は次のページに説明した。
iPhone 12 Pro撮影の3Dスキャン画像の座標を捉える
この説明の中の,4.2 Point list picking,が使える。
以上,Mar. 25, 2022記。
2 Point list pickingの有効性
Point list picking機能は,ぼくのような3Dスキャン画像から3D位置情報を得たいものにとって,CloudCompareの大きな魅力の一つである。大変感謝している。profilesにはこの機能は通用しない。図4では,最上段のアイコン群の左から4番目の”Point list picking”ツールが使える体制になっている。それは,DB Treeで見られるように,fbxファイルのModelを選んでいるためである。
で,このツールをクリックした結果が図5である。これまで作成したPointリストが作成されている。海食崖地形のキーとなる傾斜変換点を適当にピッキングした結果の一部が図5に見えている。
DB Treeには,Picked points listが見えていて,これにラベルを付けて保存した上で,表計算ソフトを使用することで,種々の解析が可能になる。
今後,この種の作業をして,全域の傾斜変換点の高度分布を求めて行く。今後の作業はペーパーの内容の一部を構成することになるので,共同研究者のnob氏とbe氏だけが閲覧できるページ Parts-3以降 を作成して行くつもりである。
なお,picking listの保存は,次のようになる。左のペーンのDB Tree内のPicked points listを選んで保存しようとしても,図6のように,エラーメッセージが出る。
図7に示した方法で,picking listの保存が可能になる。図の選択肢のうち,label name,x,y,zの形式をぼくは気にいっている。
保存したテキストファイルを開いたのが,次の図8である。
おわりに
このテーマについて一連のコンテンツを作成してきたが,地形学分野での今後の手法を提示するものであり,参考になれば幸いである。
以上,Mar. 26作成,Mar. 28修正,追加,2022記。