風呂壁付サーモスタット混合水栓の交換 austaush of the bath-walled thermostat mixture faucet

 住まいは,築1990年の集合住宅である。風呂のツーバブル混合栓のスパウトとシャワー切り替えのコックの回転が筋力低下で容易でないと言う。それに応えて,サーモスタット混合栓に替えることにした。昨日コーナンプロで購入して,今日はこの作業で終わってしまった感がある。その記録である。

写真1

 TOTO製壁付サーモスタット混合水栓TBY014型であるが,通販やホームセンターで購入すると取説がメーカーのWebサイトでは公開されていないみたいだ。左の画像は

https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/dcmonline/item/4940577204912/

から拝借。コーナンプロでは27,280円だからこのサイトよりも2000円ほど安い。

写真2

 左の写真が交換前の水栓である。ツーバブル混合栓で,実質,水と湯の二つの水栓は触らずに,スパウトspoutかシャワーを使うかで手前のコックを使用するだけであった。このコックが少し固いというクレームに対応した。

 作業を進める上で,次の記事が参考になった。TOTO壁付サーモシャワー混合栓TBV03401J交換取付 byライダーの思いつき

https://rider.naturum.ne.jp/e3259349.html

写真3

 左の写真は,この交換前の水栓を上から見たところ。壁と水栓本体の間のクランク状に曲がった部品は「取付脚」という。これで,壁まで来ている水道管の出口と水栓本体を繋ぐ。

 水道管出口部分のネジ切りと,この脚部のネジ切りの対応は,付けることができないので,これに対応させるというのが,この交換作業の核である。

 

写真4

 左の写真は,「水栓本体」を外したところ。もちろん,前もって,外に出て元栓を閉じている。

 水栓本体を,取付脚から外すには,取付脚から見て,反時計回りに回転することになる。作業者は水栓本体側に居るので,水栓本体を外すには,接続部の袋ナットをモンキーレンチなどで時計回りに回転する。自宅のモンキーレンチはこの六角の袋ナットのサイズより小さくて,「ウォーターポンププライヤー」を使った。これは水道関係を触る場合の万能ツールだなあ,と実感している。かなり固いネジも比較的小さな力で外すことができる。

写真5

 取付脚の構造がわかるように,新品のものを棚上に置いている。ネジの末端に見える刀のツバ状のものは,フランジflangeと呼ばれる。これは化粧部材というか,「取付脚の着脱作業」には無関係なものであり,「取付脚の着脱作業」を実行するには,取付脚全体をプライヤーなどで反時計回りに回転することで可能になる。

 結局,水栓関係のネジ切りは,取付脚から見て,用意されていることがわかる。

写真6

 古い取付脚を外したところである。古い取付脚にも,配管出口にも,白いシールテープが見える。

 水道作業ではシールテープは必須であるが,同梱はされていないので,前もって,ホームセンターなどで購入する必要がある。

 シールテープはリーク防止のためだけでなく,部材の回転位置を決定するためのものであり,どちらかというと,素人なりに,後者の役割がより大きいものであることがわかった。これは,大きな発見であった。

写真7

 この写真のように,お風呂用洗剤を使って,水道管出口を洗っている。シールテープを小まめに取り除く必要がある。使用済みハブラシで作業し,布で拭いた。

写真8

 新たな取付脚を取り付けることになるが,フランジを進行方向に時計回りに回転してネジ奥まで移動しておく。今後の作業上,必要な措置である。

  取付脚は2個,同梱されているが,シールテープを使う前に,仮に水道管に手回しで,ねじ込む手順が必要である。

写真9

 その結果を左に示している。当方の環境では,水道管出口の中心軸距離は200mmであるが,水栓本体製品の袋ナットの中心軸距離は150mmなので,取付脚の水栓本体と取り付けるネジ部中心の水平距離を150mmにする必要がある。正面から見ると,カタカタなのハの字にする。なお,下向きでの水栓本体接続は推奨されていない。水が水栓本体に滞留することを防ぐためであろうが,そのように設置するように考えられた水道管出口との関係もあろう。

写真10

 左は給水専用(PJ)ネジの例である。「ライダーの思いつき」サイトを簡略化して,次に引用する。

 「蛇口などは、キッチリ締まった位置で,上を向いていたんじゃ意味がない。そんな時のために、PJネジがある。壁側がテーパーで蛇口側が少し細めのストレートになる。ねじ込んでゆくに従ってシールテープがつぶれ、任意の場所で止めてもシールされる。それゆえ,ねじ込めなくなる1回転の手前から適当なシールが出来ている必要がある。ネジを緩める方向に戻すと,シールに隙間が生じるので避けるべきである」。

 PJネジにシールテープを巻いて,「取付脚の水栓本体と取り付けるネジ部中心の水平距離を150mmにする」ことになる。写真9ではまだシールテープを装着していない。写真9は,ネジを奥まで手巻きした結果を示す。これを外れるまで緩めると,左(湯)側も,右(水)側も,6.5巻ほどであった。ところが,写真9のように,「水栓本体製品の袋ナットの中心軸距離は150mm」を実現することができない。

写真11

 それを実現をするためにも,シールテープが必要になる。右(水)側の配置はほぼ問題がないので,左(湯)側に関心を置いた。

 シールテープは5巻以上とのことで,右側に8巻,左側に7巻としてみた。右(水)側はシールテープを8巻して,取付脚を6巻して,水栓本体装着位置にほぼ合う位置にセットできた。

 左側がうまく行かない。2回,左側を回転しすぎ,戻すとご破算なので,シールテープをまき直した。結果として,シールテープは9巻,取付脚を4巻で由とした。ゆるゆるなのだけど。

 この後,水栓本体をセットする目に,給水および給湯管内の清掃をする必要がある。取付脚の水道管出口側には止水栓があり,これをマイナスドライバーで時計回り方向に回転して締めたあと,屋外の元栓を開放した。

 その段階で,左(湯)側のPJネジ部から漏水が発生した。そのため,左(湯)側の取付脚を1巻した。できないかと思ったがうまくいった。そして漏水も止まった。そして,両方の止水栓をマイナスドライバーで反時計回りに回転すると多量の水が流れ出る。濁りが無くなって2分間ほどで止水栓を閉めた。取付脚装着後の水を出しての清掃過程は,リークチェックの観点からも重要であることがわかった。

 次に,水栓本体にまずは,シャワーホースを取り付けた。シャワーエルボを下側にしてホースを配置した。上側にするとホースの断裂などが生じるようである。シャワーヘッドとシャワーホースの間には,同梱の組み立て図にはフィルターが別途描かれているが,実際はフィルターはシャワーヘッド内に組み込まれていた。

  水栓本体を,取付脚にセットすることになるが,水平を求めるのに地質調査用のクリノメーターを使用した。簡単に水栓本体が左右に動いてしまう。PJネジとシールテープの役割を壊しているのではないかと気にはなった。

写真12
写真13

写真12は,右側の接続部の様子を示している。取付脚の壁側ではフランジとの間に隙間があるが,フランジを反時計回りに回転することで,写真13のように,この隙間を埋めることができる。

写真13

 この器具は,近所のコーナンプロで購入した。僕が設置できない場合は,コーナンから派遣してもらう約束もした。幸い,何とかなったが,助っ人を頼めるという安心感があった。

 お風呂洗いのナイロンタワシなどを平気で使ってきたが,塩素系漂白剤,クレンザー,ナイロンタワシなどはだめらしい。水,ぬるま湯に浸した布をよく絞って汚れを拭き取るなどのことらしい。フィルター,,シャワーヘッド散水板,本体止水口2カ所,などの定期的メンテも必要らしいけど,人生一度もそんなことはしていない。Jun. 10, 2020記