iPhone用自炊テキストリーダー bReader self-catering text reader for iPhone: bReader

はじめに

 飯塚弘明氏のWebサイトでは以前,青空文庫書式を備えたアプリ『霊界物語』があった。これをiPhone4Gにダウンロードして,睡眠の合間,合間に読んでいた。新たな4Gをアップルから得たのであるが,他のiPhoneとの管理が面倒で,ゴミ箱になげてしまった。かなり前,何らかの理由でこのアプリは彼のサイトから削除されてしまった。なお,霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~ にはWebの形で,掲載されている。なお,Kindle本で『霊界物語 完全版』(上),(下) 皇道出版,があり,以前,購入したが,三ページほど進むとフリーズして,嫌になって,(上)は削除してしまった。一昨日,入院中の深夜に,Kindleで検索したが上下ともに掲載されていない。何らかの理由があったのであろう。
 幸い,macにも飯塚弘明氏のテキストコンテンツを,ダウンロードしていた。昨晩,これを外部ディスクから見つけ出したが日付は2011年春になっている。このテキストをiPhoneで読めるアプリはないかと探してみたら,bReader 青空文庫,があった。これは自炊コンテンツにも対応している。ぼくは青空文庫は豊平(ほうへい)文庫(有限会社快技庵「高橋政明」作成)で読んでいる。使い易いが,自炊ファイルには対応していない。

bReader 青空文庫

 アップルストアで,bReaderで検索すると,bReader cloudもヒットするが,ここで求めるのは,「bReader – 青空文庫」である。https://www.apple.com/jp/app-store/ で検索するが対応していない。つまりダウンロードできない。iPhoneのApp Storeでなら,ダウンロードして,使うことができるが,アップルアカウントで登録しているメールは届かない。490円と680円があり,後者だと思うが,なにか,購入できたのか,どうか,わからないが,とにかく,使えている。アップルが求めるセキュリティについて,この会社は報告義務を怠っているらしい。

 何もダウンロードしなくても,取り扱い説明書 v1.4.0というファイルが2本見られて,黄色の「説明書」アイコンの方はコンテンツがあるが,茶色の「取り扱い説明書」を選ぶとアプリが終了するので,最上段の「編集」をタップして,このアイコンを選んで,「本を削除 (1)」をタップした。

 ここでの自炊テキストファイルは,飯塚弘明氏のコンテンツである。これをiPhoneのbReaderに登録するのである。このbReader青空文庫の説明書の記述とぼくの環境では必ずしも対応していなかった。
 図1はmacでiTunesを開いた様子である。macのそばにiPhone 12 Proを置いておくと,ブルーツースでお互いに自動で認識されるが,されない場合,iPhone > 設定 > Bluetooth オン,をタップすると,ぼくのiPhoneに関連したブルーツース機器のリストが表示される。ぼくのmacはSynchro5.localが対応するが,<未接続>の場合,タップすると,<接続済み>に替わる。
 図1の左上の,♫ミュージック,の右隣に,iPhoneのアイコンが見える。これをクリックすると,図2が現れる。左のペーンの,ファイル共有,を選ぶと,右隣のメーンペーンにAcrobat以下が表示され,bReaderが見える。これをクリックすると,このアプリに保存されている書類が見えている。
 当初はRead_me_0125.zipだけであったが,iPhoneの方でこのzipファイルをタップしたので,解凍して,read_me_0125というフォルダが現れている。ここには「説明書」ファイルだけが入っている。
 図2では,「bREADERの書類」には,さらに,霊界物語oni.comというフォルダも見える。これは,macのデスクトップに置いていたフォルダを,この「bREADERの書類」の中に,ドラッグアンドドロップした結果である。このように,自炊書類は簡単にドラッグアンドドロップで,macからiPhoneにコピペできるのである。

図1 iTunesでのリスト
図2 iTunesでのiPhoneのアプリ表示

 bReader内に運んだ霊界物語oni.comフォルダのファイル群はどこにあるのか。iPhone同梱のアップルのアプリ「ファイル」をタップすると,ブラウズ表示される。場所の欄には,iCloud Drive,このiPhone内,最近削除した項目,が見え,このiPhone内,をタップすると,Acrobat,bREADER,COCOA,FireFox,スーバー地形,などがある。このうち,bREADERを選んで表示されたのが図3である。

図3 iPhoneの「ファイル」> このiPhone内 > bREADER
図4 bReader内のリスト
図5 A > セピア2

 bREADERアプリを開くと最初に現れるのが,図4である。霊界物語oni.comのフォルダは表示されず,直接ファイル群が示されているのである。
 テキスト表示の限界を調べてみた。字のサイズは,豊平文庫などよりも自由で,スワイプだけで調整できる。ぼくは闇のなかで,寝ながらiPhone読書をするので,黒地に白文字が読みやすい。これはKindle本や豊平文庫などは選択可能である。残念ながら,このbREADERでは黒地の選択はなくて,図5のようにセピア2までが限界である。テキストの色を変換する機能が無いために,限られた選択肢になってしまっているのだろう。
 ちなみに同梱されている説明書にしても,同様の限界があった。つまり,青空文庫をダウンロードしても同じだろう。図4の最上段のメニューで,ダウンロードを選択して,青空文庫をダウンロードしても,同様であった。ぼくからすると,このbREADERは青空文庫を読むツールとしては使えない。
 当該の霊界物語には目次が設定されていない。不便ではある。青空文庫組版案内 を通じて目次作成は可能ではあるが,まあ,触らずに置こう。簡便に実行するには次のサイトが参考になる。
WebページをWordのファイルにしたい
Word で作成した文書を HTML 形式で保存する方法

 なお,このアプリは文中のタームを選んで,辞書で調べることが可能で,大辞泉や大辞林に対応しているとのことであった。実際に試してみると,スーバー大辞林,ウィズダム英和辞典/ウィズダム和英辞典,超級クラウン中日辞典/クラウン日中辞典,さらには,Web検索,に対応しているようであった。さらに,管理をタップすると,イタリア語,ロシア語,ポーランド語,韓国語,ヒンディー語,フランス語,ドイツ語などもあった。独仏語があるのはありがたい。

おわりに

 このアプリは自ら作成したテキストはもちろん,PDFなどにも対応しているようだ。アップルのブックよりも高機能かも知れない。検索機能に「しおり」が含まれるがPDFのしおりが反映されるのかも知れない。自炊ファイルのリーダーとしての可能性は高いように思われる。

以上,Oct. 30, 2022記。