はじめに 『愛善健康法』のKindle本化1 の続きです。Jan. 18に眞さんからファイルが届いたが,LiDAR測量関係のまとめをする必要があり,このテーマに取り組めなかった。中途半端に中断すると,当時のレベルに戻れないのである。 パート1に書いているように,キンドル版の元原稿作成のためのWordアプリはWindows用を使う必要があるが,Windowsに慣れないので,その元原稿はmacでまずは作成することにしたい。これを読んで眞さんが一人でキンドル版発行までを理解頂けたらと思う。 1 原稿の構成について 眞さんのためにpart 1を作成したが,その効果は無かった。どうしても,元本の書式の影響を受ける。というか,眞さんの真面目さからきたものとも言える。 まずは,本のタイトルや目次やあとがきは,キンドル版には不要であるが,アマゾンの投稿過程で必要な情報なので,キンドル パブリッシング ガイドラインに従った実践的なページ に説明したコンテンツに利用すべく,別のファイルとする。「本文のみ」と「関連情報」に。この本の場合,関連情報とは,タイトル,著者名など,付記,編者のことば,後付,である。 この本は,本文に当たるものが,目次を挟んで,二つ(赤字)に分かれている。タイトル著者名 + 瑞月道歌 + 目次 + 目次に挙げられた瑞月道歌以外のテーマの説明 + (付記,編者のことば,後付) ただ,目次には,この瑞月道歌から始まっている。瑞月道歌だけにサブタイトルがあり,他のタイトルにはサブタイトルが無く説明文がある。瑞月道歌と目次に続く本文とは構成が異なり,キンドル版ではどう構成するのか,難しい。 ————————————————瑞月道歌 医(くす)師(し) 病(いた)脳(づき)の身を天地(あめつち)にいのるとも夢(ゆめ)現世(うつしよ)の医師(いし)をわすれな 薬(くす)物(り) 人皆の身の病症(いたづき)ををさめむと少彦名(すくなひこな)の選(え)りし神(みく)薬(すり) 浴(ゆあ)湯(み) 大已貴(おほなむち)少彦名のあらはしし温泉(いでゆ)の験(いさ)は神のたまもの 防(ふせぎ) 霊(たま)幸(ち)はふ神に壮健(まめやか)祈るとも暑さ寒さのふせぎわすれな 棄(すつる) 身の欠(か)くる病は早く切りすてよ神はなほさら医師(くすし)たのみて 避(さくる) 伝染(すぐうつ)るわるき病の門口(かどぐち)は避けてとほれよ人と身のため 病気平癒を祈る歌 言霊の天照る国ぞ言霊の幸はふ国ぞ生くる神国 いたづきを按じ患らふことなかれ有明月の輝く世なれば 久方の高天原の神風に暴風中風逃げちりてゆく 何事も宣り直します神なればこの喘息(ぜんそく)を善(ぜん)息(そく)とせよ この胸は千木かつを木の棟にして病はらひ戸神社(かみ)の御(おん)棟(むね) この腹は高天原の腹にして生命の神のつどひます腹 腰もたち足もたつべし惟神国常立の神の助立 しめつけし冬の氷も朝日子の光にとくる葦原の国 原に坐す命の神にたてまつる此の食物(おしもの)に力と味あれ 健康な家 素盞嗚の神のまきたる桧こそ宮居をつくる材料なりけり 杉柱もちて建てたる家に住めば心清しく病は少なし 常盤木の松は棟木に用ふとそ素尊のさだめし御規則(みのり)なりけり あか松の床柱ある家居にはまねかざれども宝集まる 庭木には木斛(もくこく)木犀(もくせい)樅(もみ)多羅弥(たらや)常盤木植うれば家居栄えむ 槇(まき)の木を植ゑて生垣つくる家は死人病人絶ゆる時なし———————————————— ルビが元本のレイアウトに従っているが,個々の漢字へのルビは排除して,一つの熟語にルビをまとめて振るべきである。 「瑞月道歌」を大見出しとして,個々の小テーマについて小見出しを付けてしまうと,瑞月道歌の次の小テーマ群についても大見出しが必要となって,読者からすると煩わしいだろう。そこで,「瑞月道歌」のみを見出しとし,キンドル版の目次に反映させ,その後の小テーマについては,「瑞月道歌」と同レベルの見出しとした方が良いと考えた。瑞月道歌の「健康な家」などはここで掲載しているような形でゴチで表現するだけにした方がいいだろう。 さて,瑞月道歌内の一つの項目たとえば,「医師」をどう表示するか。キンドル版は文字色を指定できない,というか,黒色(ページ色が明るい場合)か白色(ページの色が暗い場合)である。使えるフォントは明朝とゴシックで,斜体も可能ではある。見出しは16ポ,本文は12ポ。「医師」を小見出しとしないで,頭に持ってくることにする。なお,短歌には区切りを入れた方がいいだろう。 「健康な家」はどうするか。これはソフトリターンした方がいいだろう。————————————————瑞月道歌 医(くす)師(し) 病(いた)脳(づき)の 身を天地(あめつち)に いのるとも 夢(ゆめ)現世(うつしよ)の 医師(いし)をわすれな 健康な家 素盞嗚の 神のまきたる 桧こそ 宮居をつくる 材料なりけり杉柱 もちて建てたる 家に住めば 心清しく 病は少なし常盤木の 松は棟木に用ふこそ 素尊のさだめし 御規則(みのり)なりけり———————————————— 以上,Feb. 10, 2023記。 2 本文の修正 入力されたものは,アウトラインの設定や,フォントサイズなど,ハードリターンなど,不統一で,種々の変更を実施している。図1と図2はいずれも,「印刷レイアウト」表示である。図1ではカーソルを赤囲いした「盲腸炎」に置いている。そのため,ホームタブの右半分に見える文字スタイルのうち,「見出し1」が青枠表示されている。この設定値が,左上の赤囲いの「游明朝Regular本文」「16(ポイント)」になっているのである。 図2は,文字スタイルが「標準」(赤囲い)になっていて,左上の赤囲いでは,「メイリオ」「12(ポイント)」になっている(赤囲いのように図2の本文中にカーソルを置いている。カーソルのブリンクで表示された際にスクリーンショットができたのでこのようにカーソルが見えている)。こういう設定に手作業でした結果である。本文はメイリオ12,見出しは游明朝Regular本文16,である。文書作成時にこの設定をしておけば,楽なのだが,元々のまとまったテキストが先にあるので,手作業での修正になった。まずは全文字をメイリオ12にして,見出しレベル1に対しては文字スタイル「見出し1」の内容を決めた(このアイコンを右クリックして「変更」を選択して決める)あと,一つ一つの見出し該当部分を選んで行く必要があった。 図2は現在の作業途中を示している。レベル1にした各項目名の後にはハードリターン,本文があって,そのあと,本文終了で,ハードリターン2回,というセットにしている。ほぼ中央に位置する盲腸炎では,本文は2段落からなる。第一段落のおわりには,ソフトリターンを意味する←印が入っている。これは同時に,シフトキー+リターンキー,で実現する。ハードリターンの横書きの場合の記号は,↵であるが,縦書きの段落記号はネット上でも見つからない。⤴の鏡像なのだが。↵の時計回り90º。 段落記号(横書き)ハードリターン Enterキー(Windowsの場合。macならreturnキー) 改行して段落を区切るときに使う 改行記号(横書き)ソフトリターン Shiftキー+Enterキー(Windowsの場合。macならreturnキー) 段落はそのままで、改行したいときに使う サクサクOfficeのコンテンツに追加しました 図2には,緑線でドローしたハードリターンとソフトリターンに注目してください。本文左手部分の「腎臓病」の段落の頭が低くなっているが,元々受け取った原稿がレベル2であったために,その残骸として,すべての本文がインデントされている。この段落トップの一行目の「腎臓病には」の「腎」の直上にカーソルを置いて,deleteするとこの段落全体が右手の「盲腸炎」の本文同様の高さに移動する。その後,段落始めの一字にはスペースを入れることになる。 以上,Feb. 11, 2023記。 3 本文版一応完成 本日,ぎりぎりで,Word原稿本文版,完成した。実質一週間余りか。眞さんにGoogle Drive共有で送った。この内容についてまずは次に示す。その後,mouseのWindows10で,Wordで目次を作成し,Kindleで読めるかどうかを確認したい。今後,内容の修正,周辺情報の追加を実施するが,これまで作成したWord原稿の書式が妥当かどうか,見なければならない。本当は本文全部ではなくて,パイロット的に部分を整えるのが合理的なのだが,ぼくの性格は無駄をする性格だ。受験もこれで失敗した。一つの地平を完成して振り返るという体質だ。小さな世界に拘ってしまう。目的を見失う。 明日はアップルストアにMacBookProを持参して,シュンと画面が真っ黒になってしまう現象について相談だ。スタッフのレベルがまともならば,行った意味はあるのだが。まあ,このアップルストアに期待せずにただ行くという体質もボクのものだ。 とはいえ,愛善健康法キンドル版はなかなか,いいものになる。単に原本を公開するのとは違う。掘り下げることができた? 以上,Feb. 19, 2023記。 追記 Mar. 6, 2023: どこに入れ込めばいいのか,難しい。眞さんにMar. 2作成のpdfをGoogle Driveにアップロードし,チェック後の速達がMar. 6に届いた。見て貰ってよかった。一応,その修正を反映したファイルができた。指摘されたものについて,幾つかを次に。1 OCRで得られたテキストには半角スペースがかなり入っている。ぼくもかなり削除したが,眞さんからも今回のチェックでヒットした。まだまだあるように思えたので,Word上で,半角スペースで検索してみた。全角も半角もヒットする。この方法だから発見が可能なものが数十箇所見つかった。この方法はOCRで得られたテキストに対して,使えそうだ。 図2a, b, cの三枚の例では,右上の検索窓で半角スペースを入力した。すべての半角及び全角スペースの位置がオレンジ色の染められている。このうち,意図しない半角に該当するのを,赤丸で示している。図2cは脚注にあたり,ラテン語での学名などもあって,半角スペースは多くなり,問題はない。図2a,bには,何度もチェックしてきた今なお,不要な半角スペースがあり,すべて削除していった。点数は100以上になったことだろう。 2 索引は,かな順索引(かな,用語,項番号),としていた。そのため,「さなだむし,さなだむし,九十四」などとなり,眞さんは,用語の「さなだむし」,を削除と指示した。ボクの意図が理解されていないと考えたが,考えて見ると,そう誤解するのも無理がないと考えた。【真田虫】〔形が真田紐に似ていることから〕,ではあるが,辞書を引くと,一般には,サナダムシ,で出ているので,カタカナに替えた。「しもやけ,しもやけ,百十七」については,カタカナではないので,「霜焼け」などとしたのである。 この修正過程で,用語のカテゴリーを,索引の利用者が理解できるようにという観点で,変更した。たとえば,「てんかん,てんかん(脳の障害の一種),百十九」などである。もとの用語は,「てんかん」であった。漢字で表現できるが現在使用されていないもので不適当であり,またキンドル版では文字化けしてしまう。3 香茸の脚注では,当初は,「香茸 Sarcodon aspratus (Berk.) S. itoh 『旧特用林産研究室(現森林微生物管理研究グループ)』には,次のような記事がある。「江戸時代の『食物和歌本草』という書物の中にコウタケについての和歌が二首載っている。『革茸は 微寒に辛く 虫の毒 癖(かたまり)あらば 深くいむべし』,『革茸の なまなは諸病の毒なれど ほしたるは また少し用いる』。」 としていたが,眞さんが,「革茸」の「革」が誤りと考えた。香茸の漢字には,他に,革茸や皮茸もある。そこで,この脚注「香茸」の見出しを,香茸,革茸,皮茸(コウタケ)Sarcodon aspratus (Berk.) S. itoh,とした,というような観点も必要かと思った。4 「字がうすい」という指摘。確かに,部分的に字が薄くなっていた。その理由はわからない。フォントやサイズなどの見える情報に違いはない。そこで,うすい字を含む段落全体を選んで,Wordのホームタブで,スタイルを,「あア亜 標準」を実行した。この手順で,この問題は解消された。右クリックして,「スタイルの変更」を選んで,その内容を確認したが,思いあたるところはなかったが。5 かなを強調するべく,チャール(﹅﹅﹅﹅)などの表現がある。OCRで✓になってしまう。こういうものも丹念に変更してゆく必要があった。以上 4 著者は木庭次守か出口王仁三郎か 木庭次守は,王仁三郎文献の研鑽に係わったものについては,出口王仁三郎著,木庭次守編,としている。図3の『愛善健康法』も例外ではない。『出口王仁三郎玉言集 新月の光(かけ)』(八幡書店 2002年発行)[上下巻あるがリンクは上巻だけセット] も木庭次守編となっている。聖師の活動による出版物は,木庭次守によれば,すべて,出口王仁三郎著とすべきで,木庭次守著とはならない,ということである。その根拠は,『新月のかけ』に誌されている筈の出口王仁三郎の言動であるが,見つけることができない。 ただ,キンドル版での出版では,木庭次守編とする方式は難しいように感じている。記紀スサノヲの歌に隠されたレトリック — 日本タニハ文化研究所 (教養) Kindle版 での入力情報の仕組みを忘れてしまった。この『愛善健康法』キンドル版の登録過程で,もう一度考えたいと思う。 木庭次守著『出口王仁三郎聖師 愛善健康法』という形であれば,父も受け入れることができるのではと思っている。出口王仁三郎著,木庭次守編『愛善健康法』,とするのが父からすると当然ではある。とはいえ,次の例だとどうだろう。『源氏物語』の用例集などを,その用例をまとめた人を山田太郎として,紫式部著,山田太郎編,『源氏物語なんとか用例集』として出版するのは,社会的には受け入れられるであろうか。著者紫式部の人格を汚す,といっても過言では無いのではないか。そういう意味でも,ぼくは,木庭次守著『出口王仁三郎聖師 愛善健康法』が適当と感じている。 以上,Feb. 21, 2023記。 5 キンドル版の表紙は 第4章で述べた観点から,木庭次守著は目立たない方がいいだろう,と考えて,表紙のレイアウトを考えたいと思う。まずはAdobe Photoshopで,図3のスキャンイメージの聖師筆の「愛善健康法」の文字以外の地の色を「消しゴムツール」を使って,円の半径を変更しつつ,削除した。それが図4である。この文字を今だ未作成のバックの絵の上に載せたいのであるが,輪郭をハッキリさせるために,この黒字の「愛善健康法」のバックに明るい色の字で描いた「愛善健康法」が必要と考えた。 そこで,フィルター […]