伐採のためのロープの結び目 knots for tree trimming

はじめに

 今冬,タニハの生垣の伐採を進めている。ロープを幹に結んで,必ず敷地側に倒す必要がある。これまで航海用のノットについて数学的な関心があって本なども持っていたが結局,日常の必要性もなく,全く身につかなかった。それとぼくは3Dの想像力がどうも低いようで,その問題もあった。お箸が小さい時から正しく使えないのもそういう才能の故だろう。それでネットで調べて,自ら机上ながら練習して,やっと理解できた。ネット上のコンテンツを見てもすぐにはぼくには理解できないので,既存コンテンツを引用するが,あくまでもこのポスティングで完結する形で記述する。
 一つは,「舫(もや)い結び」,もう一つは,適宜締め付けが可能な結びである。以下。

1 舫(もや)い結び,そして,より簡潔なGnat hitch

 まずは,舫い結びを記述する。これは,知っておくと便利!ロープ・ひもの結び方おすすめ6選,から得た画像を使って,より解りやすく追加したものである。図1の赤塗りは二つのロープの重なりの手前(上方)を指示している。

図1 舫い結びの手順

 図1は四枚の画像からなるが,ステップ1〜5がある。ここでは横棒だが,樹木の幹であれば垂直方向だ。何れでも同じことである。
ステップ1 ロープの束の先端を左側に配置して棒に渡す。この左手のロープ部分を,左ロープとし,右手の方を右ロープと呼ぶ。
ステップ2 左ロープを左手に持って,左の親指に一巻きする。「小さな輪っか」ができる。(輪っかを作る場合,ぼくは,人差し指から小指の4本をまとめて一巻きするのだが)
ステップ3 この左手の小さな輪っかに,右ロープを下から潜り込ませて,上に出して,
ステップ4 さらに左ロープの先端側で下から潜り込ませて,上に出して,
ステップ5 左ロープの輪っか(先ほどの右ロープが通っているので領域は2分割されているがいずれでも問題ない)に上から突っ込んで,下から上に伸ばす。

 これで右ロープを手前に引っ張って行けば良い。この結びを外すには右ロープを抜けば良い構造になっているが長いので,左の固い結び目を外すことになる。この方法は,長いロープの二つの先端を操作することになるので,ロープの収納の点から問題が多い。

 で,Animated NotchというサイトのGnat hitchを見つけた。これはこのサイトによれば最近発見されたもので,これまで説明した舫い結びの欠点を止揚している。
 自ら試行して,左右の手の動きを観察して,図2のようにまとめた。注目される一つのノットを白線の楕円で示した。ステップ6の赤線は図2と同様の働きをしている。黄色の線は軸綱になっているロープ部分を示しており,力学的な軸線となっている。

図2 新しいGnat hitch

 新しいGnat hitchの存在こそは,ぼくの作業を可能にする。手持ちのロープは長く,切りたくない。このノットで,伐採予定の生垣の幹,そして,ヤード内の松または石柱に繋ぐことが出来る。

2 中間者結び Alpine butterfly knot: 使えない

 まずは長いロープを切らずに使うのに,縮め結び sheepshank があるが,これは上記 Animated Notchでは,The Sheepshank Knot should be avoided! とある。日本語のサイトでも強い引きには耐えられないというような記述がある。”The Alpine Butterfly Loop is the best replacement for a Sheepshank. It’s a knot used to take up the slack on a line or isolate a worn section of a rope. This knot can be used to shorten a length of rope too.”

 で,Weblio辞書によると,「中間者結び(ちゅうかんしゃむすび)とは、ロープの中ほどに固定した輪つくる結び方のひとつ。ラインマンズ・ループ(Lineman’s Loop)、バタフライ・ループ(Butterfly loop)、アルパイン・バタフライ・ノット(Alpine butterfly knot)などともいう(これは結び目が蝶のような形をしていることによる)。」,とある。以下,Animated Notchの”Alpine Butterfly Loop“を参考としたい。明日のお祭りの準備があるので本日はここまで。

以上,Jan. 14, 2023記。

 一晩考えて,この発想は使えないことがわかった。この中間結びも,事実上,長くて数メートルほどの短縮である。登山のロープワークが使えるのではと考えた。長いロープをコンパクトにまとめて,数メートル単位で繰り出して行くのだから。

 

3 Fireman’s coilとsheet bend一重繋ぎを採用

 さて,長いロープを両端の中間点でまとめるという発想で,中間者結び,に期待したが,その期待が誤りであった。そして,ロープ1本で樹木に縛るという発想も不適当であった。図3のように手の届かない場所であっても,ロープを投げ上げて(枝を通じて)幹回りにロープを引っ掛けることが可能であり,図3左上の方法で,より自由度が高くなる。
 支え杭としては立木や石柱などが想定される。ここでも,図2の観点ではなく,二本のロープで縛った方が良いだろう。

図3 樹木と支え杭と巻ロープなど

 図3の左手の二つの図の下図は,https://matoi0101.com/column/1355/ から得た。図3の右手の図は,https://www.netknots.com/rope_knots/firemans-coil から得ている。

 図3左手上の図で,ロープの一巻き,としているものは,図3右手のFireman’s coilで置いているもので,必要に応じて,より短くしたり,より長くしたりするのが容易と言えそうである。実はこの巻き方は誰に教えて貰うこともなく,ぼくは日常的に実施していることで,みなさんも無意識にしているのではないかとも思う。それぐらい単純な巻き方である。
 話の流れと変わるが,少し前まではこのサイトはmacのSafariで編集していた。そしてネットサーフィンはGoogle Chromeで実施していた。この時には問題なかった。すでに述べたように,アップルが当方のOS用のSafariをビンテージ化していたので,現WordPressのアプリを最近アップデートした時点で,SafariでWordPressが使えなくなった。それでアップル純正ネットサーファーのSafariを削除し,当方Webサイトの作成とネットサーフィンのいずれもGoogle Chromeで実行しているのだが,三時間ほどの編集保存したコンテンツが消えるということが,本日,なんと,2回もあった。
 それで,過去繰り返しインストールし,削除してきたFirefox(105.0.2, 64-bit)を本日Jan. 15, 2023にインストールし,使い始めた。

 図3左手上図の支え杭にロープを固定するのであるが,そのノットとして,sheet bend 一重繋ぎを選んだ(二種のロープを繋ぐ場合,太い方は青色のロープに対応する)。このノットは,ヨットの帆を繋ぐために使われてきたものである。なお,sheetは帆船の一部のロープを言う。図4の7コマの図は,Animated Knots が提供する Sheet Bend: Joins two ropes of unequal, or similar, size から拝借し,テキストや線を追加したものである。図4の右下のものは,Pinterestに掲載されていたもので,図中の3,5,6は7コマに付した番号と対応している。

図4 sheet bend

 以上のFireman’s coilとsheet bendを使って,生垣伐採のropingは可能になったと思う。

以上,Jan. 15, 2023記。

4 実例紹介

 今後,タニハでの実際の作業を,リンクを作成して,紹介したいと思っている。いま,WordPressをFirefoxで使っているが,調子いい。