WordPressバックアップと復元 site-backup and -restoration by BackWPup

はじめに

 WordPressをアップデートしたりプラグインをインストールした際に,WPサイトが壊れるというトラブルはかなり多いようである。このサイトを作成する準備期間を含めると一年近くになるが,バックアップについては思いが及ばなかった。何しろ,これまでとは違って,レンタルサーバーだけにWebアプリもコンテンツもあって,WordPress関係は作成過程の図などの他は,ぼくのマックのsiteディレクトリーには残って居ない。サーバー上で壊れたら取り返しが付かない。例えば,次のページに,対処法がリストアップされている。

Beginner’s Guide: How to Restore WordPress from Backup
Last updated on February 22nd, 2019 by Editorial Staff

WordPressをバックアップから復元する方法(最も簡単なやり方)

典型的なWordPressエラーの修正方法とトラブルシューティング包括的ガイド(問題数65以上)

 バックアップアプリとして,BackWPupがフリーでポピュラーのようなので,これを使って,まずはバックアップし,毎日午前三時にバックアップしてゆく設定をした。その過程を中心にここに示す。

追記 Jan. 20, 2021

 ぼくが契約しているレンタルサーバーは,さくら,であるが,このWordPressのバックアップと復元について大きな制限があることが昨晩,判明した。次に,ぼくが,さくら,に質問した内容のコピペを示す。

■お問い合わせ内容
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件名:■その他—–
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<【新コントロールパネル】phpMyAdmin:データベースのエクスポート(書き出し)とインポート(読み込み)>に,<インポート(読み込み)
データベースをインポートする際は、事前にコントロールパネルからデータベースを作成する必要があります。
phpMyAdminでインポート可能なファイルサイズの上限は32MBとなります。
これ以上の容量をインポートされたい場合は、メールにてサポートまでご相談ください。>とあるので,
さくらレンタルサーバーで,WordPressのバックアップからの復元ができません。
ぼくのサイトは昨年始めたばかりで,小さなものです。プラグインのBackWPupを使って,バックアップして,復元する際に,phpMyAdminでSQLソースを使いますが,69.8MBあります。他のレンタルサーバーでは,512MBまで可能のようです。32MB制限では,WordPressが貴社では使えないと思っています。
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 一応,このページでは,BackWPupプラグインを使ったバックアップと復元の方法を示すが,無料のUpdraftPlusか,有料(年間約$40)で,WordPressを開発したVaultPressを使うことになると思う。その使用体験ページをできれば,後に掲載したい。

1 BackWPupアプリのインストール+有効化

 WordPressのダッシュボードの左ペーンのPlugins/Add newを選び,BackWPupで検索すると,WordPressプラグイン「BackWPup」
This theme recommends the following plugin: VK Blocks (Free).
Many additional functions are available for free.
The following recommended plugin is currently inactive: VK All in One Expansion Unit (Free).
Begin installing plugin | Begin activating plugin | Dismiss this notice

vkの両方をインストールしていない。ぼくが使用しているテーマLightningを開くと次のようなメッセージがある。

This theme recommends the following plugin: VK Blocks (Free).
Many additional functions are available for free.The following recommended plugin is currently inactive: VK All in One Expansion Unit (Free).Begin installing plugin | Begin activating plugin | Dismiss this notice

 どこかで見たのだが,両方使わない方が自由度が高くなる。以前はこのテーマから繰り返しインストールするよう指示があったが,インストールしていない。トラブル回避の点から,VK Blocksがベターということで,先のメッセージがあると考える。

To optimize further development of BackWPup, we would like to ask you the consent to query from you some data like PHP and WordPress version. No personal data will be collected!に対し,選択肢Yes, I agreeをクリックする。

 インストールが完了したら,Activateすると,左のペーンにBackWPupの見出しが現れる。

2 基本的な設定

 左のペーンの「BackWPup」のメニューから,Add new jobを選ぶ。5タブが用意されている。General, Schedule, DB Backup, Files, Pluginsである。

 Generalタブのはじめに,Please name this jobとあり,ここに,backup_moto_regular,とした。バックアップ対象として,defaultですでにチェックされているDatabase backup, File backup, そしてinstalled plugins listまま変更しない。Archive name として,バックアップ日時表現,%Y-%m-%d_%H-%i -%s_%hash%,を使用する。年月日時分秒の,年号4桁以外は,0を含む2桁表示である。最後に,%hash%,を必ず付ける必要がある。

 Where should your backup file be stored ? defaultは,Backup to Folder,である。僕は試しに,Backup sent via email,の選択肢も選んだが,実際に実行するとバックアップファイル群そのものがメールで送られることになって,メール添付で送るには極めて重く,エラーメッセージが出てしまう。 この選択肢に関連して,Send log to email address:がある。ぼくはさくらレンタルサーバーで作成したメールアドレスなどを登録した。Errors onlyには, Send email with log only when errors occur during job execution,にチェックを入れた。

 Scheduleタブの,Start jobでは,With WordPress cronを選ぶ。with EasyCron.com – First setup API Key.と注記があるが,このリンクで追加的な実行は不要だと考えている。あと2時間ほどでJan. 19になるがその午前3時に自動的なバックアップができると思っている。

さて,Start jobとしてWith WordPress cronを選ぶと,Schedule typeとSchedulerの選択肢が表示される。前者についてはbasic,後者についてはdailyを選ぶ。defaultは午前3時となっていて,適当と思われる。サーバーでの処理なので,macの電源OFFでも問題ない,と思われる。

 BackWPupファイルの保存先は,To:Folderタブで指定する。defaultのファイル名は,uploads/backwpup-a97f2b-backups/と表示されている。変える必要はないが,ぼくは,uploads/backwpup-backups/とした。a97f2b,はバックアップの際のtemporaryファイルなどで使われている。

 次に,File Deletionであるが,defaultでは15が入力されている。この説明として,Number of files to keep in folderとあるので,バックアップ数を15回に限定しているのである。ぼくの場合,直近の15日のバックアップファイル群を維持して行くということである。

 他のタブ,DB Backup,Files,pluginsの設定はdefaultで問題がないようである。

 DB Backupタブでは,Backup file name: motochan_wp2020.sqi,とdefault入力されている。
 Filesタブでは,
Backup WordPress install folder: /home/motochan/www/info2020/wp
Backup content folder: /home/motochan/www/info2020/wp/wp-content
Backup plugins: /home/motochan/www/info2020/wp/wp-content/plugins
Backup themes: /home/motochan/www/info2020/wp/wp-content/themes
Backup upload folder: /home/motochan/www/info2020/wp/wp-content/uploads
 pluginsタブでは,plugin list name: YamatoGeographer.plug.txts

3 実行例

 作成したジョブは,BackWPup/Jobsを選ぶと,作成したジョブリストが表示される。その表にマウスを載せると,Edit|Copy|Delete|Run now,の選択肢が表示されて,Run nowを実行するとすぐに,バックアップが開始される。

 バックアップしたファイルは,BackWPup/Backup,に保存されている。そのコピペが次のものである。

TimeFileFolderSize
January 18, 2021 at 17:452021-01-18_17-39_-19_BGUX6KZG01.zip
Download | Delete
/home/motochan/www/info2020/wp/wp-content/uploads/backwpup-backups/762.20 MB
図1 ジョブリスト

 次のエラーメッセージは,登録したメールアドレスに送られてきたものである。

図2 バックアップエラーメッセージ

当初,バックアップ先として,サバー内のフォルダーだけでなく,メール添付も指定した。その際のエラーメッセージが図2である。しかし,作成されたバックアップファイルに問題は無かった。

図3 Cyberduckで見たサーバー内のディレクトリー

図3では,uploadsフォルダー内のファイル関係を知ることができる。

以上 Jan. 18, 2021記

追記 Jan. 19, 2021
前述のように,「Scheduleタブの,Start jobでは,With WordPress cronを選」び,自動バックアップが次の図4と図5を見てわかるように,注記「with EasyCron.com – First setup API Key」は,実行する上で無視して良いことがわかった。

図4 自動バックアップのログ記録

図4ではバックアップの開始は午前4時53分で4時57分に終了している。cronによる自動バックアップの設定では,毎日午前3時からであったが,サーバー内の事情による処理であろうことが推測される。

図5 バックアップ記録

図5のように,最初の即時バックアップと,最初の自動バックアップが記録されている。

4 バックアップファイル群の中味

 まずは,左ペーンのBackWPup/Backupsを開いて,図5のようなリストから必要なバックファイル上にマウスを載せて,表示される「ダウンロード」をクリックする。さきほどStarbucksで実施したが,ダウンロード過程が停まっているように見え,5分後ぐらいに,本来799.9MBのバックアップZIPファイルが何故か,143.5MBほどと小さい。しかもダブルクリックしても,
“⋯⋯⋯.zip”を,⋯⋯⋯に展開できません。(エラー2 – ファイルまたはディレクトリがありません。)
というメッセージが出て,展開できない。自宅でダウンロードすると,問題なく,ダウンロードできて,解凍もできる。Starbucksなどでは,自らのWebサイトの編集などは実施すべきでない,とこれまでの経験も踏まえて,改めて思う。

図6 CyberduckでみたWordPressのファイル群

図6には,サーバー内のWP関係のファイル群を示している。

 

図7 finderで見るバックファイル群

図7には,BackWPupの実行で得られたバックアップファイルをダウンロードして,解凍して,得られたファイル群を示している。

 図6と比べて,図7には新たに4ファイルが追加されている。上から,backwpup_readme.txt,manifest.json,YamatoGeographer.pluginlist.2021-01-19.txt,motochan_wp2020.sqlである。四番目の.sqlファイルはデータベースの復元で使用する。他の3ファイルは,復元する上では必要の無いファイルである。

5 バックアップファイル群をサーバーに上書き

 前章のようにパソコンにバックアップzipsファイルをダウンロードし解凍して,そのうちの4ファイルを除いて,WordPress用のフォルダーにバックアップファイル群を,アップロードすることになる。アップロードするターゲットのフォルダーは,木庭の場合,
      /home/motochan/www/info2020/wp
である。wpフォルダー内の一部不具合が生じている壊れたファイル群の全てを削除した上で,不具合が生じる前のバックアップファイル群を,FTPプログラム,僕の場合は,Cyberduckで,アップロードすることになる。

 Cyberduckでアップロードするには,次のようにする。次の< >内は,不要ではあるが実行していることが理解しやすい。<サーバー内のファイル群をブラウザ表示して,表示/アウトライン,を選ぶ。なお,アウトライン(表示)というのは,ツリー表示のことである。> 
そして,ファインダの歯車アイコン,つまりアクションを選択して,アップロードをクリックする。そうするとマックのファインダに入ることができるので,ここで解凍したバックアップファイル群(上記4ファイルを除く)を選ぶことになる。

6 MySQLデータベースファイルにログイン

 第5章で,ワードプレスのプラグインやテーマ,アップロードした画像などが復元できた。残りの記事等のデータベースのファイルの操作については,次のページを特に参考にした。

「BackWPup」でバックアップしたデータを復元する方法

 WordPressのプログラムそのものも,自ら積み上げてきたファイルもデータベースも,レンタルサーバーにあり,何らかのトラブルがあった時に,自らのマックのサイトを,アップロードすれば足りるという自由度も全くない。この状況は,WordPressを使う決断をした時に,最も不安に思ったことであった。その不安をいつしか忘却して,バックアップすることにすら思いが及ばなかった。

 第5章ではファイルをアップロードした。ファイルというのは,ここでは,画像,デザイン,プラグイン,WordPressのシステムデータ,である。この第6章で実施することになるデータベースの復元はさらに重要な作業である。データベースには,投稿とページ内容,コメント,ユーザー情報でがある。

 まずは,さくらレンタルサーバーにログインする。右上の,会員ログイン,から入る。会員IDは,wlx+数字である。メーンペーンの大枠「ドメインの契約状況を確認」をクリック。そして,メーンペーンの大枠内の「コントロールパネルを開く」をクリック。そして,最上部のショートカットアイコンのうちの,データベース,をクリックする。

 データベース情報が現れる。データベース名:motochan_wp2020,使用量:82.0MB(全容量3GB)となっている。そして,phpMyAdminにログインするのであるが,サーバーから自動的に表示される,会員IDwlx+数字,に騙されてはいけない。データベースのログインは,アカウント名である motochan,に変更しなければならない。そしてこのデータベース用に登録したパスワードを入力することになる。

大失敗: データベースにログインするのに手間取った。さて,WordPressのこの編集中のページに戻って,さて入力しようとしたら問題が起きた。サファリからだけでなく,Google Chromeから閲覧しようとしても同じエラーで閲覧さえできない。WordPressは構築者が入ることができないだけでなく,通常の閲覧すらできないという症状には,無知故であるが,驚いてしまった。閲覧さえもファイルだけでなく,一々データベースにアクセスしているのである。

図8 データベース接続確立エラー

この警告から何を読み取ればいいのか,ネットで調べたりした。このうち,パスワードに間違いがありませんか,という文言から思い出した。

 WordPressを立ち上げる際に,さくらインターネットのサーバーコントロールパネルにログインして,サーバ−にドメインを追加し,データベースを作成した。その上でWordPressのサイトの構築をしたのであった。とすると,さきほどphpMyAdminにログインするのに手間取って,パスワードを変えたことが,この接続エラーではないか。
 データベースmotochan_wp2020のログインに手間取って,つまりパスワードが通らないので,phpMyAdmin,の入口のすぐ上にある,設定,を開いて,新たなパスワードを設定してしまった。というわけで,元のパスワードに戻すことができた。で,この,データベース接続確立エラー,から回避することが出来たのである。

7 phpMyAdminにログインして

 さくらレンタルサーバーの【新コントロールパネル】phpMyAdmin:データベースのエクスポート(書き出し)とインポート(読み込み)

 上記ページに従って,phpMyAdminにログインの後,インポートタブを選んで,
インポートするファイルの位置 参照ファイル,として,パソコン内にダウンロードしたmotochan_wp2020.sqlファイルを選ぶ。
インポートするファイル形式の形式,として,SQLのラジオボタンを選ぶ。オプションはSQL互換モードについてはNONE,であり,Do not use AUTO_INCREMENT for zero values,にチェックが入っていることを確認する。
エンコーディングの変換として,nonのラジオボタンが選ばれていることを確認する。
そして,このそばにある,実行する,のボタンを押す。

 以上でデータベースの復元は完了される。ただ,さくらレンタルサーバーでは,sqlファイルが32MiB以下でなければならず,使い物にならない。

8 今後の流れ

 さくらレンタルサーバーに質問したが,回答者が理解してないので,まともな回答待ちである。それにしても,さくらレンタルサーバーは何を考えているのだろうか。無料のUpdraftPlusか,有料(年間約$40)で,WordPressを開発したVaultPressを使うことになるのだろうが,さくらレンタルサーバーが,このプラグインに,対応しうるかという問題もある。

以上,Jan 20, 2021記

 昨日,返事が届いた。それに関して,ぼくが質問した内容を次に。

 当方,無知でご面倒おかけします。14:22, Thu., Jan. 21, 2021に頂いたお返事について,お尋ねしたいと思います。

  1. 二日前にバックアップしたファイル群の中の,sqlファイル をzipファイルに圧縮すると,ぎりぎり15MB以下になりました。ただ,今後,当方のWPのサイトのコンテンツは日々増えて行きますので,圧縮ファイルが受け入れられても,解決策にはならないと考えました。
  2. 「お客さまにて元データを複数に分割していただき、インポートを行う」,というのは,データベースに無知な僕には到底不可能なことです。
  3. プラグインBackWPupでのバックアップは諦めました。
     インプレス発行の,いちばんやさしいWordPressの教本,pp. 264-268,では,大串肇という方の記事があり,UpdraftPlusが復元も自動化されているということです。
     いま,締め切りを抱えていて,ぼくの課題を実行できません。この本では,さくらレンタルサーバーが使われいるようです。p. 268には,ワンポイント「さくらインターネットのサービスを利用したバックアップ」という記事があります。
     これらのことからすると,さくらレンタルサーバーで,UpdraftPlusが使えるのではないかと思います。データベースの利用も,「phpMyAdminを利用せず、MySQLコマンドを利用される場合は容量の制限は設けておりません」,ということですから,このプラグインは,sqlのインポートもコマンドベースでやっているので,問題がない,と考えて宜しいのでしょうね。
  4. 幸い,いまだサイトのトラブルに見舞われていませんので,バックアップとその復元を,実際には実行しようとしておりません。折角動いているサイトを空にしてまで,復元テストを実施する気持ちになれません。ぼくはスタンダード,で契約しておりますが,このようなミラー的に復元サイトを設けて,試してみたいと思っています。その種の説明がある貴社ページを教えていただけますか?
    現在,
    WordPress インストール先:/home/motochan/www/info2020/wp
    設置URL:https://motochan.info/wp/
    データベースインストール先 http://motochan.sakura.ne.jp/info2020
    データベース motochan_wp2020@mysql57.motochan.sakura.ne.jp
    となっています,サブドメイン?ができるということで,別途,
    ドメイン: (https://)crescent.motochan.info
    を持っています。

お忙しいなか,種々お尋ねして申しわけありません。

木庭元晴 Jan. 22, 2021

おわりに

 さくらインターネットレンタルサーバー,から何のリアクションもなし。スタッフが’疲弊しているのか。もういい。UpdraftPlusに変更するしか無いな。しかし,サーバー選びに失敗した。残念っ。

Feb. 11, 2021記