経緯度座標系↔平面直角座標系 Latitude and longitude coordinate system to or from Plane rectangular coordinate system

1. 国土地理院の座標系変換ツール

 地理院ホーム  > 位置の基準・測量情報  > 測量計算サイト には,座標系変換ツールが提供されている。特に多用するのは次の前2者であるが,後2者も有効である。
ツール1:平面直角座標への換算 (緯度、経度から平面直角座標へ換算) 
ツール2 : 緯度、経度への換算 (平面直角座標から緯度、経度へ換算)
ツール3:距離と方位角の計算 (緯度、経度から2点間の距離と方位角を求める) 
ツール4:距離と方向角の計算 (平面直角座標から2点間の距離と方向角を求める)

 前2者では,DMS(度分秒)表示とDEG(度10進)表示の相互換算が問題となる。国土地理院の計算サイトでは,DMS(度分秒)の入力が工夫されている。「平面直角座標への変換」ツールでは,次の入力例が示されている。
緯度 36° 6′13.58925″ →  360613.58925
経度 140° 5′16.27815″ → 1400516.27815
DDD MM SS.sssss → DDDMMSS.sssss
 つまり,度の2〜3桁,分の2桁,秒の2桁+(秒十進)という形である。
 この手法を使うことで,DMS(度分秒)表示とDEG(度10進)表示の相互換算が簡便になるのである。相互換算は国土地理院のツールと他のアプリ,例えばGoogle Earth Proなどとの連携が可能になる。換算法を次の章に示す。
 なお,Google Earth Proのパス計算機能には,グーグルアースプロの限界 に示しているように,大きな限界がある。それに代わって,後二者のツールを使うことができる。

2. DMS(度分秒)表示とDEG(度10進)表示の相互換算

 ワールドウェアのMicrosoftアプリ「エクセルExel」の計算式をここでは確認したい。次のMicrosoftのサイトには,
How to convert degrees/minutes/seconds angles to or from decimal angles in Excel
が掲載されているが,結局,次の式で問題がないだろう。他のサイトで掲載されているものとも一致している。

2.1 DMS表示からDEG(度10進)表示へ換算

たとえば,DMS(度分秒)表示の値(DDDMMSS.sssss)がエクセルのA6にあるとするとB6にfxの式を入力すれば良い。

テキストを次に示す。=INT(A6/10^4)+INT(MOD(A6,10^4)/100)/60+MOD(A6,100)/60^2

2.2 DEG(度10進)表示からDMS表示へ換算

たとえば,DEG(度10進)表示の値(DDD.ddddddddd)がエクセルのA7にあるとするとB7にfxの式を入力すれば良い。

テキストを次に示す。図と少し異なるがこの方がエクセルが受け入れやすいようだ。MODを使っていない。
=VALUE(INT(A7)&TEXT(INT((A7-INT(A7))60),”00″)&TEXT(((A7-INT(A7))60-INT((A7-INT(A7))60))60,”00.000000000″))

以上,Dec. 2, 2023記。